「全く違う町になった」帰還者増えず…原発事故の被災地の今
2月27日午前。福島県富岡町の会社事務所。長崎大の折田真紀子助教(31)=放射線影響学=が台所で天ぷらを揚げていた。香ばしい匂いが食欲をそそる。
住民が8人集まってきた。原発事故被災地の住民と専門家が意見を交わす「リスクコミュニケーション」。環境省の事業で、原爆被爆者の健康管理で実績のある長崎大が支援している。
「地元の食材でかき揚げを作りました。渡辺さんにもらったタマネギ。他にタラノメ、春菊。放射性物質は検出されませんでした。後で食べましょう」。
折田助教..