マイナポイント、多難な船出 「カード読めない」トラブル相次ぐ

マイナンバーカードを用いた政府のポイント還元「マイナポイント事業」の申し込みが1日から始まったが、一部の決済サービスが申し込めないなど、トラブルが相次いでいる。カードがうまく読み取れないなど、慣れない手続きに利用者からは戸惑いの声もあがっており、総務省などが対応に追われている。

≪お申し込みができない状況となっております(中略)ご迷惑をおかけしており申し訳ございません≫

マイナポイント事業に参加する楽天カードのホームページには1日、こうしたコメントが掲載された。楽天によると、スマホ用アプリの更新が間に合わなかったことが理由だという。

総務省によると、ほかにも複数の決済サービスで一時的に申し込みができない状況が発生した。

1日には約21万件の申し込みがあったといい、マイナポイントのホームページにはアクセスが集中してつながりにくい状況となり、同日午後にサーバーを増強するなどの対応に追われた。

また、セブン-イレブンに設置された申し込み用のマルチコピー機でも申し込みができないトラブルが発生した。総務省などによると一連のトラブルは2日までに解消されたという。

一方で、利用者からは制度の分かりにくさを指摘する声も相次いでいる。

特に多いのがスマートフォンでマイナンバーカードが読み取れないという指摘だ。川崎市の会社員の男性(30)も「30分くらいかけて10回以上挑戦したが、すぐにエラー表示が出てしまう」といらだちを隠せない。

インターネットのSNS(会員制交流サイト)でもこうした書き込みは多い。

総務省の担当者によると、申し込みの途中でスマホをカードから離してしまう人が多いのだという。スマホは手で持って操作する習慣があるため、スマホを操作する際にカードから離してしまう人が多いとみられ、担当者は「机の上などでカードにスマホを置いた状態で操作すればうまくいく」と説明する。

ほかにも選んだ決済サービスによって申し込み方法やポイントの還元方法が異なる点や、申し込み開始時点で118サービスのうち50サービスしか準備が整っていないなど、対応の遅れを指摘する声も目立つ。

総務省はホームページのQ&A集を改善するなど対応を急ぐ方針だが、今後は事業に乗じた詐欺などの発生も懸念され、前途多難の船出となっている。(蕎麦谷里志)

「用語解説」

マイナポイント事業

消費喚起とマイナンバーカードの普及、キャッシュレス決済の推進を目的に、政府が9月から来年3月まで実施する事業。マイナンバーカードに登録した決済サービスで買い物やチャージをすると、25%(最大5000円分)がポイントとして還元される。




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