香港から人も金も大脱出! 英は290万人受け入れ表明 「国家安全法」施行で逮捕者続出 残るは貧困層と恐怖政治

香港国家安全維持法(国安法)が施行された香港で1日、早くも当局による統制が始まった。

違法集会などの容疑で約370人が逮捕され、同法違反による逮捕者も相次いだ。英政府は香港在住の推計290万人の「英国海外市民」の受け入れを表明、自由が死んだ香港から人材や資金が逃げ出す可能性がある。

英国から中国への香港返還23年を迎えた同日、繁華街のコーズウェイベイ(銅鑼湾)やワンチャイ(湾仔)などで国安法に抗議するデモに1万人以上が参加したが、警官隊は催涙弾や放水車で強制排除した。「香港独立」と書かれた旗を所持したなどとして、男女計10人に国安法違反が初めて適用された。

ポンペオ米国務長官は1日の記者会見で、国安法施行に「深い懸念」を表明、「地球規模の連携」が重要だと訴え、同盟・友好国を念頭に対中包囲網の形成を急ぐ方針を示した。米国が1997年の香港返還後も中国本土より優遇してきた措置の廃止を進める考えを改めて強調した。

米下院は、香港の自治抑圧に関与した高官や組織、金融機関に対し、米政府が制裁を科すことを定めた香港自治法案を全会一致で可決した。

英政府は、香港に住む推計290万人の「英国海外市民」を対象に、英国に滞在する権利を拡充する方針を正式表明した。

ビザ(査証)なしでの英国滞在可能期間を6カ月から5年間に延長し、就労も可能になる。5年後以降には市民権を申請することもできるという。

台湾では、対中政策を主管する大陸委員会が1日から「香港サービス交流事務所」を設置。台湾への移民、留学、投資を希望する香港市民や企業への支援を本格的に始める見通しだ。

国安法は中国当局が香港の治安維持の主導権を握るもので、最高刑は無期懲役。外国人を含む全ての人に適用されるとしている。

中国事情に詳しい評論家の石平氏は、「警察国家と化した香港では、不用意に法に触れる可能性があり市民の安心感は消える。欧米が受け入れ態勢を整えれば人材と資金が逃げる。さらに米国が優遇措置を廃止すれば、国際的金融センターの地位と自由貿易も失うだろう」と指摘する。

石平氏はこう述べた。

「香港に残るのは貧困層と恐怖政治のみで、最も多くを失うのは、香港を外国資本調達や輸出の拠点とする中国自身だ。中国は金の卵を産むニワトリを自ら殺した」




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