サクラエビ春漁、組合自ら「禁漁破り」か 静岡県が調査

4月上旬に解禁した駿河湾サクラエビの春漁で、静岡県桜えび漁業組合(実石正則組合長)の漁船団が今月22、24の両日夜、産卵場の資源保護のため自主規制で禁漁区となっている湾奥で操業したとみられることが25日、明らかになった。

操業した船には組合幹部が乗船していた可能性がある。

組合の出漁対策委員会による組織的指示だったとの指摘が複数の関係者からあり、事態を重くみた県は事実関係の調査に乗り出した。

記録的不漁を受け、調査や対策会議などに公費を投じ、学識経験者らが全面支援してきた資源回復の取り組みが水泡に帰す恐れがある。

県水産・海洋局の中平英典局長は「事実とすれば重大だ」と指摘、船の位置(GPS)情報など航行記録のデータ収集の必要性に言及した。

22日に操業した船主の1人は取材に対し禁漁区内での操業を認め、「境界で群れを探していて、気付かずに入ってしまった」と釈明した。この船主は25日に自船のGPSの記録を確認し、禁漁区内に入ったことを再認識したという。

24日には、田子の浦港(富士市)の南方沖合数キロとみられる地点で6隻程度の漁船が投網を開始した様子が確認できた。

この日、別の海域で操業していた漁師は、禁漁区で網をかけると仲間から携帯電話の連絡で知らされたという。「何を言っているのか理解できなかった。資源保護と言って我慢してきたのになぜ」と憤った。

出漁対策委員会は日々の操業の可否を決める組合の常設機関。他の漁師からも「上が決めた」「役員が決めた」などの声が上がっている。




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