あす9/28から大道芸フェス 高知市街に多彩な12組

今年も楽しい人たちが来るよ―。

28、29日の2日間、高知市中心街で「高知大道芸フェス2019」が開かれる。はりまや橋商店街からひろめ市場までの8会場で、12組16人の大道芸人が自慢のパフォーマンスを見せる。高知市中心街再開発協議会などの主催。

28日は正午~午後7時。29日は正午~午後5時。芸人が各会場を回り、ショーを1日2、3回(1回につき30分)行う。雨天の場合、屋外会場のパフォーマンスはアーケード内で行う。

オープニングセレモニーは28日午前11時から、中央公園ステージで。雨天の場合は高知大丸本館北側。フィナーレは29日午後4時半から、ひろめ市場。

3回目の開催で、出演者のうち3組は初出場。フェスの実行委は「どの世代の人でも楽しめるお祭り。ぜひ足を運んで、生のショーを見てもらいたい」と話している。

今年もやります大道芸 9/28、29高知市中心街 4組ピックアップ

28日と29日に高知市中心街で開かれる「高知大道芸フェス2019」。今年で3回目となるイベントには国内各地で活動している12組16人が出場する。このうち4組をピックアップして紹介。若手の連続技あり、ベテランの妙技あり、個性豊かなスーパーパフォーマーがずらり。それでは皆さまご登場です。じゃじゃーん!

【idio2】圧巻のハット連続運動

東京都・上野公園に近い大きな歩道橋でハットジャグリングを披露してもらった。

帽子を脱ぐ→渡す→かぶる→かぶらせる→脱ぐ→渡す…の繰り返し。テンポの良い2人の芸を、興味深そうに見つめる通行人もちらほら。

“ばか”を意味する「idiot」が2人で、「idio2(イディオッツ)」。ソロでも活動しているHi2(ヒッツ)さん(29)とこ~すけさん(32)のコンビだ。

Hi2さんは宮崎県延岡市出身で、マジシャンを目指して高校卒業後に上京。アルバイトで生活費を稼ぎつつ、週に1度は路上で大道芸を披露して腕を磨いた。実力がついた今は大道芸一筋だ。

一方、東京都出身のこ~すけさんはコンビ結成前、Hi2さんに“弟子入り”していた時期がある。

こ~すけさんは、高校1年生の夏に始めたジャグリングがきっかけで大道芸人を志した。ただ、ショーの基本のイロハが分からなかった。「何の計画もなくかばんから適当に道具を取り出して、じゃあこれで芸やるぜ!みたいな感じでした」

そんな頃、東京都町田市で毎秋開かれる「町田大道芸」で見たHi2さんのショーに衝撃を受けた。

Hi2さんのショーには筋書きがあった。客寄せの方法と、盛り上げるヤマ場をあらかじめ考え、最後まで見せる工夫に満ちていた。

「僕が勉強しないといけないのはこれだ」と感じたこ~すけさん。Hi2さんのそばに付いて1年ほど学び、技を吸収した。

コンビ結成はその年の町田大道芸で。ともにソロ出場のつもりだったが、主催者のミスで、3回分のステージを2人で分け合わねばならなくなった。

「どっちが2回やるかで譲り合いになってしまい、それならもう2人でやろうと。2人じゃないとできないことを、やろうと」

冒頭の芸は、2人だからこそできる得意の芸。ベルトコンベヤーで帽子が運ばれるかのような、スポーツ選手が基礎訓練を続けるかのような、果てしない連続運動は圧巻だ。

【セクシーDAVINCI】見れば分かる面白さ

自称「フェスティバル芸人」。基本は歌って踊る芸人さん。

セクシーDAVINCI(ダビンチ)さんは司会やプロデュース業も手がける何でも屋。芸はだいたい、次のような感じ。

最初はシャツと長ズボンといった普通のいでたちで舞台に現れる。「意外と地味だね」と客を油断させておいて、突然服を脱ぎ捨てる。

極彩色のど派手な衣装がシャツの下から現れ、そこからは独壇場。あれよあれよと演歌や童謡を歌い、マジックやジャグリングも披露する…のだが、どこがどう面白いのかは説明が難しい。

「いろんな世代の人に楽しんでもらいやすい内容に、おそらくなっていると思う。今のところクレームもきてないし」とご本人。得も言われぬ芸は見てもらうほかない。

大阪府出身でUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)でダンサーの経験を持つ。「大道芸は10年くらい前に始めたかな? 気が付いたら足突っ込んでました」とアバウトな過去を語る。

レオナルド・ダビンチが好きで、もともとは「DAVINCI」という名前で活動していた。「セクシー」と冠したのは訳がある。大道芸人の先輩にあるとき、こうアドバイスされたから。

「『セクシー一直線』みたいなキャッチフレーズがあった方がいいよ。君はセクシーやから」

自分がセクシー? それまで考えたこともなかった言葉にハッとした。

「そう言われるのは嫌じゃなかった。それで名前にセクシーをつけたら、案外しっくりきた」。改名後は、とんとん拍子で名前を覚えてもらえるようになったという。

ある日の東京・新宿御苑。セクシーDAVINCIさんは大きなキャリーケースから虹色の傘やカラフルな衣装を取り出し、次々と着替えてポーズを取ってくれた。

「高知ではカツオとニンニクで育ったイケメンにも、お酒がのめる人にもいっぱい会えるかも」。セクシーな笑みをたたえた。

【三雲いおり】芸歴27年 トーク自在

「自分はまだコメディアンとは言えない。何もしていなくても、そこに出るだけで面白い人になりたい」
あっけらかんと笑う。コメディージャグラーの三雲いおりさん(57)は、高知大道芸フェスに出演する芸人の中で最年長、大道芸歴27年のベテランだ。

20歳で喜劇役者をめざし、宮崎県延岡市から上京。アルバイトをしつつ、役者やお笑い芸人として活動したものの「何か足りない」と、28歳で都内にあるクラウン(道化師)の養成学校に入学。白塗りのメークのやり方からジャグリング、マジック、玉乗りなどを学んだ。

卒業後は役者として活動するつもりだったが、1990年の大阪・花博(国際花と緑の博覧会)などでクラウンの仕事を受けるようになると、意識が変わった。「イベントに1日出演したら3万円もらえたりして。クラウンは仕事として成立するって気付いた」

ちょうどその頃、東京や大阪で大道芸ブームが到来。「芸能関係の仕事は一通りやってみたけど、大道芸はやったことがなかった。じゃあやってみるかと」

道具を自作し、体育館を借りて練習を重ねた。大阪の大道芸イベントにゲストで1週間出演したとき「これでやっていける」と手応えを感じた。「お客さんの反応を見て、自分が“面白い枠”に入れた気がした。ジャグリングをすることでキャラをよく出せて、自分自身のことを『ちょっと面白いんじゃないかな』と思えた」 

ショーでは、芸をしながらひたすらしゃべって観客を笑わせるスタイル。他の大道芸人から「何でもないことでも、三雲さんを通して言うと面白く聞こえる」と評される。

「『テーブルに穴が開いてる』って言うだけでも、自分が本気で(穴が開いている状態を)面白いと思って言えれば、お客さんは笑ってくれる」

観客を別世界に連れて行く―。それができる芸人こそがすごいと三雲さんは語る。コメディアンへの道のりはまだ続いている。

【桔梗ブラザーズ】世界で通じる高技術

「桔梗ブラザーズ」は兄弟のジャグラーコンビ。2人が運営に携わっている川崎市のマジックバーで、クラブを軽く操って見せてくれた。

3本のクラブを空中に放り投げ、目まぐるしく回転させ、手元も見ずに次々と受ける。「カメラ目線」のまま余裕たっぷり。

兄の桔梗篤さん(31)と弟の崇さん(29)は、大道芸が盛んな横浜市で、3人兄弟の次男と三男として生まれ育った。大道芸人への入り口は、2人の兄が通う中高一貫校の文化祭。兄の同級生がジャグリングを披露しているのを見た。

2人は当時、小学6年生と4年生。横浜市では当時も大道芸人をよく見掛けたが、その大半が外国人だったから、同世代の日本人が見せる技に感動した。

「やればできるのか。すごい、やりたい」という勢いのまま早速、道具が売っている場所を兄の同級生から聞き出し、見よう見まねで練習を重ねた。1年後には地元の大道芸サークルに入会。2人でできる技を習って上達すると、市内の祭りなどでジャグリングを披露した。

入会から1年後、川崎市で開かれたジャグリングの全国大会の観戦をきっかけに、同大会への出場を目指すように。2003年に初出場し、いきなり優勝。それからは競技としてジャグリングにはまった。

「とにかくうまくなりたかった。技ができれば評価される、答えが明確な世界。シンプルで楽しかった」

05年には、ラスベガスで開かれた世界大会に初出場し、準優勝。「世界で通じる」という手応えを感じ、プロパフォーマーへの道を志した。2人は現在、ジャグリングショーを披露しながら、国内外を渡り歩いている。

路上などで行うショーは競技のような評価基準はなく、正解もない。篤さんは「たまたま通りがかったお客さんから『すごかった』と声を掛けられたら、評価してもらえたなってうれしくなります」と声を弾ませる。

高知の舞台で、どんな超絶プレーを見せるのだろう。

“皆勤賞”3組 意気込み

今年で連続3回目の出場となる“皆勤賞3組”を紹介します。

フラフープを織り交ぜたダンス、帽子を使ったハットジャグリングが見事なKANA∞(カナ)さん(33)。昨年は観客から「待ってたよ、おかえり」と声をかけられた。「高知のお客さんは『フゥー!』ってかけ声や拍手で盛り上げるのが上手。日本じゃないみたい」と笑う。

男女2人組のパントマイムユニット「シルヴプレ」は、男女の愛と笑いをテーマに物語性のあるパントマイムで魅了する。

昨年、観客から「次回もまた来ますよね」と念押しをされたそう。「まだ2回目なのに、他の地域でそう言われたことはない。高知は“おなじみの人”になる感覚が早いのかも」と話す。

高所でバランスを取ったり火を噴いたりと、命知らずのショーを繰り広げるPerformer SYO(パフォーマー・ショウ)!さん(24)。大道芸の楽しみ方を尋ねると「高知の人は、もう楽しみ方分かってると思います」と太鼓判を押す。「飽きられないように新しいものを見せたい」と意気込んだ。

他5組も個性派ぞろい

【吉川健斗】ジャグリング界新星

17歳から独学でジャグリングを習得。直径15センチの大きな球を使った得意のビッグボールジャグリングは見逃せない。初登場。

【加納真実】独特パントマイム

黒髪に真っ青のジャージー姿が目印のソロパフォーマー。パントマイムで笑いあり、涙あり? 観客を独特の世界へ引き込む。昨年に続き登場。

【張海輪】中国雑技の達人

中国は雑技団一族の出身。瞬く間に仮面が変わる「変面」や、はるか高く積み上げた椅子の上での逆立ちを軽々と披露。2度目の出場。昨年は街中のクジラのしっぽの上で逆立ち。

【Mr.BUNBUN】インポッシブル書道

自ら課した困難を乗り越えながら、作品を書き上げる「インポッシブル書道」を披露するソロパフォーマー。第1回に続き2度目の登場。

【りずむらいす】あらゆるもの演奏

あらゆるものを楽器に見立てて演奏する「ちっく」と「ちょっぷ」のコンビ。包丁やバケツも楽器に。手拍子とかけ声とともに楽しんで。初登場。




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