消費増税に節約で勝つ 日常生活品にこそ削る余地あり

今月のマネーハックは「節約」がテーマです。

前回記事「『2×2』の発想で節約 まず固定費を徹底的に見直す」で紹介した「2×2」の発想法で、今回も引き続き、2つの軸を使って節約法を整理していきます。

紹介した軸は「固定費か、日常生活費か」「完全にやめるか、割安にするか」で、先週は「固定費」を「完全にやめる」と「割安にする」という2つの節約法を考えてみました。

今週は日常生活費についての2つの節約法を考えてみます。「削る余地なんてないよ」という人ほど削る余地はまだ残っているものです。10月から消費税が10%になりますから、がんばって取り組みましょう。

■日常生活費を削減するため、まずは買わない生活を

1つめは「日常生活品を買わない」というアプローチです。

私たちは思った以上に「買いすぎ」ていますし、「買わなくてもいいもの」に手を出しています。

購入するのが当たり前に思っているものほど、「一度買うのをやめる」ことにチャレンジをしてみてください。

私は若い頃にオタク趣味に散財しまくっていた時期があります。試しに数カ月、ゲームもアニメのDVDもマンガも雑誌もとにかく買わないという生活をしてみたことがあります。

何カ月かすると、それまでは当然のように思っていた物欲が、ほとんど強迫観念のようなものだったことに気がつきました。

買っても遊びきれず読み切れず、「積みゲー」「積ん読」になっているなら、それは買ったお金が自分に還元されていないことになります。

食のあり方や生活習慣を見直すための「プチ断食」、スマートフォンやインターネットとの距離感を考え直すための「デジタルデトックス」などがあるように、「できるだけ買わない生活」を一度試してみることをオススメします。

もしどうしても欲しいものがあったとしても、数カ月くらい前のものなら電子商取引(EC)サイトでたいてい注文できます。

■コンビニやスーパーで「買わない」に挑戦

コンビニやスーパーマーケットで買うお菓子や食料品などは削れない買い物のように思うかもしれません。でも、これらも「買わない」チャレンジに含めてみましょう。

最近、コンビニなどのフードロス(食品廃棄)問題が話題になっていますが、実は「家庭内フードロス問題」も無視できません。

つまり野菜やお肉などの期限切れによる廃棄です。

野菜を毎週2〜3個捨てている人は買いすぎたことにより、月4000〜5000円の節約チャンスを捨てていると言えるかもしれません。

フードロスは家計的には「使わずに捨てるお金」そのものですから、これをまずは削ってみたいものです。

週末のまとめ買いなどでスーパーに行くときは、意識的に「ちょっと少なめ」に買うようにします。それだけで毎週1000円の節約がしばしば実現できるはずです。

どうしても必要なときに買い足した食材が少し割高であっても、トータルでは節約になることが多いものです。ぜひ「ちょっと少なめ」を意識してみましょう。

また、「レジ前で一度立ち止まって本当に買う必要があるか再考する」とか「棚に数品戻して会計する」といったワンクッションを自分に課すのもいい方法です。

なんとなく買っていた買い物には、実はそれほど必要でなかった買い物がたくさんあることを考えるチャンスになるからです。

どうしても削るものがないという人は、清涼飲料水とお菓子を断ってみてください。お財布だけでなくカロリーの面からもいいダイエットになるはずです。

■安値商品への切り替えは最安値チェックから

2つめは「日常生活品を安値商品に切り替える」というアプローチです。

どうしても必要なものは、出費するにしてもより安いものに切り替えられれば節約を実現できます。当たり前のことですが、なかなか実行できないものです。

そして、安値商品への切り替え方には2つあります。

「同じ商品を買うが最安値を探索する」方法と「違う商品でより安いものに変更する」方法です。

ドラッグストアやスーパーマーケットはライバル店より全品安くしているわけではありません。

例えば、商品が5つあったら、「2勝2敗1引き分け」や「1勝1敗3引き分け」のような値付けで勝負をしています。これは、同じ店で全部買い求めているとあまりお得にならないということです。

最安値チェックはあなたのスマホのメモ帳アプリで十分です。

つけてみると驚くような発見があったりします。発見のたび30〜50円くらい得をするかもしれません。ぜひ記録をつけてみてください。

また、コンビニはいつでも開いているかわりにちょっと割高な値付けです。

同じお菓子を職場で食べるのであれば、コンビニで毎日買わずに週末、地元のスーパーでまとめ買いして職場に持ち込むと結構割安になります。人目など気にせず、やってみてはどうでしょうか。

■違う商品で安い商品にときどきチャレンジ

もう一つの安値商品への切り替え方は「違う商品でより安いものを選んでみる」というもので、これも大事です。

コーヒーチェーン店ではなくコンビニでコーヒーを試してみたとき、「あれ、意外にうまいじゃん」と思えるなら、それだけで1杯100円は節約できることになります。毎日でなくても週2〜3日置き換えればそれだけで月1000円は違ってきます。

また、大手スーパーなどが提供するプライベートブランドに一部切り替えてみるのも効果的です。

もちろん安い分、品質がイマイチということもありますが、値ごろ感がありながらクオリティーとのバランスが取れているお得商品がけっこう潜んでいます。大当たりをみつけたらもうけものです。

牛乳やハムなど日常生活で消費するものにこだわりがある場合もありますから、試してみてダメなら元の商品に戻せばいいのです。

そのときは失敗したことを後ろ向きに捉えるのではなく、今までの判断の正しさを再確認できたと考えてみてください。「やっぱり私が好きなあのブランドはおいしいのだ」と考えればいいのです。

私たちは忙しい日々を過ごしています。日常生活ではどうしても、いつも買う物をルーティンで買ってしまいがちです。しかし時々でいいので好奇心を出して「安値商品への切り替え」を試してみると、意外な発見があるかもしれません。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。

山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「スマホ1台で1000万円得する! マネーアプリ超活用術」(PHP研究所)など。http://financialwisdom.jp




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