ウナギ稚魚、4割出所不明 密漁・密売の疑念、取引の透明化改善されず 19年国内採捕

絶滅が危惧されるニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」の2019年漁期(18年11月~19年5月)で、国内で採捕されたとみられる稚魚のうち40・5%が出所不明だったことが9日、水産庁への取材で分かった。

出所不明の稚魚は密漁や密売など不正流通の温床になっている可能性があり、同庁は採捕を許可する都府県を通じて取引の透明化を促しているが、改善されていない。

シラスウナギ漁は静岡県を含む24都府県で行われ、全国の採捕者は2万人を超える。

農林水産大臣の指定を受けた養殖業者が採捕者や仲買業者らから稚魚を仕入れ、池で育てて出荷している。

同庁によると、19年漁期に養殖業者が池入れした稚魚は15・2トン。このうち11・5トンは中国などからの輸入だった。

残る3・7トンが国内採捕と算出されるが、各都府県に報告された採捕量は2・2トンで、1・5トンは出所不明となっている。

18年漁期でも、国内算出採捕量の約4割が出所不明だった。

同庁は、採捕者が

(1)漁場を秘密にしたい
(2)報告が面倒
(3)指定された出荷先以外に高値で販売した
(4)許可を得ていない密漁だった

-などの理由で報告しなかったとみている。

24都府県はそれぞれシラスウナギの取扱方針や要領などを定めて採捕者に報告を求めているが、流通経路は複雑で徹底されていないという。同庁は不正報告に対し、翌年の採捕を許可しないよう都府県に勧告している。

19年漁期の国内採捕量は過去最低で、シラスウナギの取引価格は高止まりしている。




https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190810-00000012-at_s-l22