鍵盤ハーモニカ、大人も楽しく 発祥の地浜松、近年動き活発

幼い頃、多くの人が演奏経験を持つ鍵盤ハーモニカが近年、“大人が楽しむ楽器”として注目されている。

日本の鍵盤ハーモニカ発祥の地とされる浜松市。国内シェアの大半を占める市内楽器メーカー2社がそれぞれ、大人向け商品を販売。市内では6月から、大人向けの鍵盤ハーモニカ講座も開講する。

教育楽器メーカーの鈴木楽器製作所(同市中区)が1961年に製造した「メロディオン」が国内初の鍵盤ハーモニカといわれている。小学校の授業に取り入れられたことから全国に広まった。

初めて大人の愛好者向け商品を発売したのは約20年前。現在は大人向けだけで7種類のラインアップをそろえる。上品さや遊び心を感じさせる素材やデザイン、性能へのこだわりに加え、呼吸器系機能の衰え防止、脳の活性化-など心身に及ぼす健康効果もアピールする。

鈴木楽器によると、近年は豊かな音楽表現ができるとして、音楽愛好者だけでなくプロの演奏者も熱い視線を注いでいるという。全国でも大人向けの教室が開かれ、高齢者の健康づくりを目的として自治体が開催するケースもある。

同社の大人向け商品の売り上げは徐々に増え、現在は5年前と比べて2倍以上。多田和修営業推進部長は「音楽の楽しみと健康の両方を手に入れることができる。魅力を多くの人に知ってほしい」と声に力を込める。

ヤマハ(同区)は昨年、大人向けを意識した初めての鍵盤ハーモニカ「大人のピアニカ」を売り出した。ピアノや電子ピアノなどの鍵盤楽器には技術面、金銭面で手が出しにくいと思っている人も念頭に、かつて慣れ親しんだ楽器で楽しんでほしいと開発したという。

浜松市内で6月から大人向け講座をスタートするのは、佐鳴台協働センター(同区)。

地元楽器メーカーと販売店が協力する。同センターの平沢啓樹所長は「ブームになりつつあると思う。親しみのある楽器で演奏する喜びを感じてほしい」と狙いを語る。




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