「保育の質確保」は道半ば 需要喚起で待機児童増加も 幼保無償化法成立

幼児教育・保育を無償化する子ども・子育て支援法改正案が10日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。

今回の法改正により、安倍晋三首相が2017年9月に衆院解散のために打ち出した「幼児教育・保育の無償化政策」が10月から実施されることになる。

当初は認可外保育施設を無償化の対象とするかで迷走し、補助に上限を設けることで落ち着いたが「保育の質の確保」には課題を抱えたままだ。

国会審議では、企業主導型保育所の質に議論が集中した。

2600カ所のうち、国の助成決定に当たって現地確認したのは6カ所に過ぎないことが判明。内閣府が先月公表した調査結果では約1割の施設が閉所していたことも明らかになり、与野党から対応を求める意見が相次いだ。

認可外施設の質を確保するため、各自治体は条例で独自の安全基準を設けて無償化の対象施設を絞ることもできる。だが利用者の存在を考慮すれば、線引きにつながる条例制定に踏み切る自治体は少ないだろう。

無償化の実施で、保育需要が喚起される可能性もはらむ。待機児童数が増えれば、認可外施設の利用者増を招く。政府は企業主導型保育所への参入基準を厳格化するなど対策に乗り出しているが、質の確保は道半ばと言える。




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