埼玉・川口の小学校でクルド人いじめ深刻 支援者「特別視せず平等に対応を」

国を持たない最大の民族といわれるトルコ国籍のクルド人が多く住む埼玉県川口市で、クルドの子どもたちへのいじめが深刻化している。

市内北西部の市立小学校で、いじめを受け不登校になった女子児童(12)は、卒業後にいじめを避けるため学区外の中学に入学した。

日本には約2000人のクルド人が居住し、このうち1500人ほどが川口市を中心に生活している。中学生以下の子どもも300人以上いるといい、学校や周囲の大人の配慮が求められている。

支援者らによると、女子児童は昨年、複数の同級生から女子トイレに閉じ込められるなどのいじめを受けた。今年に入ってからも、体育の授業のサッカーで男子児童に倒されたり教室で背中を蹴られたりして、2月から不登校になった。

加害生徒側は謝罪と治療費負担などを申し出たが、誓約書の提出などを巡って折り合わず、最終的な和解には至っていない。

同じ小学校に通う6年生のクルドの男子児童(11)は毎日新聞の取材に「自分は2年生の時からずっといじめを受けている。(偶然を装い)後ろから蹴られたこともあり、学校に行きたくないと思う時がある」と話した。3年生の女子児童(8)も「悪口を言われて悲しい気持ちになった。いじめのない学校にしてほしい」と訴える。

支援者らは市などに対し、女子児童の問題を「いじめ防止対策推進法」に基づく重大事態と認定するとともに、学校側の対応について調査するよう求めている。

これに対し学校側は、いじめの発覚直後に校内に対策委員会を設置し、調査したと主張。学校側は「双方の和解に向けて今後も努力したい。いじめをなくすため、国際理解の推進や地域との連携を深めたい」と話す。

クルド人の支援活動を続ける「クルドを知る会」(さいたま市)代表の松澤秀延さん(70)は「クルドの子どもたちの多くは、何らかのいじめを経験している。日本語が分からないと意思疎通ができず、いじめにつながりやすい。集団生活に慣れていないなど文化や習慣の違いから誤解や偏見が生まれることもある」と指摘する。

その上で「学校はいじめについて、クルドの子どもを特別視することなく平等に対応し、対策を考えてほしい。子ども同士も互いに理解し合うことが大切だ」と話した。




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