男性の更年期障害の症状、治療方法は 泌尿器科医師に聞く

75歳の男性です。2年前から背中のほてりや手足が冷え、便秘に悩んでいます。病院で検査したところ、「男性ホルモンの値が通常の半分程度しかない。男性の更年期障害ではないか」と指摘されました。半年にわたって男性ホルモン剤を注射しましたが、症状はなかなか改善しません。改善策や付き合い方、日常生活上の注意点について教えてください。

【お答えします】松田陽介・福井大医学部泌尿器科講師

■注射や塗り薬、漢方薬で治療

男性の更年期障害、いわゆる加齢性男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)は、中高年男性で男性ホルモン減少に伴い心身の症状が現れた状態を指します。

ほてりや冷え、便秘はLOH症候群でよくみられる症状です。医療機関では、男性ホルモンの一つである遊離テストステロンの減少がある場合に注射薬で補充治療を行います。

定期的な受診が難しい人は、塗り薬を薬局で購入することも可能です。テストステロン補充に加えて漢方薬での治療も一般的で、患者さんの体質や症状にあった治療薬を選択します。

これらの治療で症状の改善がみられない場合には、あらためて遊離テストステロンの値を測り、治療薬の量や治療スケジュールを調整します。

遊離テストステロンが増加していても症状が続くようであれば、LOH症候群以外の原因も考えなければなりません。例えば甲状腺からのホルモン分泌が減少していても、冷えや便秘、疲れやすいといったLOH症候群に似た症状が現れます。

ホルモン検査で異常がないにもかかわらず、ほてりや冷えといった自律神経症状の改善が得られない場合には、精神疾患の要因がないか、専門医への相談を行うことも必要です。

■食事の見直し、筋トレも大切

生活面でのアドバイスですが、LOH症候群は肥満や生活習慣病との関連が強いため、食事など生活スタイルの見直しをし、日常生活に軽い運動を取り入れると良いとされています。

筋力低下を防ぎ、基礎代謝を高める目的で筋力トレーニングを加えることも良いです。適度な運動は、男性ホルモンの分泌を妨げストレスの解消にもなります。

不眠もLOH症候群の症状の一つです。疲労がたまり、精神的にも落ち込みやすくなりますので、夜更かしを避ける、睡眠導入薬を使用するなど睡眠の質を高める試みが必要です。普段の生活に充実感、満足感を感じていることも大切で、達成感を得られる趣味を持ったり、ボランティア活動などで社会とのつながりを持ったりするのも良いでしょう。




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