「日本の真珠」が中国で大人気 その背景に“ある人物”の影響

中国では旧正月の春節に合わせた大型連休が始まり、多くの人が日本を訪れることが予想されます。そんな中、中国人女性がいま熱い視線を送る宝石があります。日本で作られる真珠=パールです。独特のツヤやテリが人気のアコヤ真珠は羨望の的、その背景には中国で絶大な人気を誇る“ある人物”の影響もありました。

中国人バイヤーが狙う日本の真珠

先月、東京ビッグサイトで開催された「国際宝飾展」。4日間の開催で130億円もの取り引きがあるという日本最大のジュエリーショーです。

会場で目立ったのが、中国や香港、台湾などアジア圏からのバイヤーたちの姿。そのお目当てが真珠です。真珠を扱うブースには、特に中国人バイヤーが大挙して押し寄せ品定め。少しでもいいものをより安く仕入れるため、真剣そのもの。現金もあちこちで飛び交い、会場は熱気に満ち溢れます。なぜ今、中国人に日本の真珠が人気なのか…。バイヤーたちに聞いてみました。

「ここ数年人気があるアコヤ真珠を探しています。日本の“より良い”真珠を欲しがる人が増えています。日本の真珠は、中国の真珠と比べると光沢などあらゆる面で品質がいいです」

「アコヤ真珠はほかの真珠と比べてとても品質がいいです、値段は少し高いですが。最近、中国の若者たちの間で真珠が人気です。私たちも真珠が大好き」

Q.真珠を買ったんですか?

「はい。24粒、1粒は1万円ぐらいです」(東京在住の中国人女性)

Q.加工した後はいくらで売れるんですか?

「だいたい少なくても倍以上(で売ります)」

Q.中国の淡水真珠とは違う?

「もちろん。ツヤもテリも日本の方が質がいいです」

真珠ブームのきっかけは…

日本の真珠を買う中国人バイヤーたちですが、実は中国は世界最大の淡水真珠の産地です。形は少し不揃いですが、彩りも鮮やか。一見、日本の真珠と同じようにも見えますが、価格は日本の真珠の約10分の1。中国の富裕層で今、より深い輝きを放つ日本の真珠を求める人が増えているのです。さらに、中国で真珠人気が高まっている理由があります。

「習近平国家主席の夫人、彭麗媛(ホウ・レイエン)さんが公式の場に出るときにはいつも真珠を身に付けているんですよ」(中国人男性)

中国で真珠ブームのきっかけとなったのが、習近平国家主席…ではなく、いつも隣にいる彭麗媛夫人。軍隊歌手で国民的大スターだった彭夫人は公式の場で真珠を身に付けることが多く、中国国内で真珠に注目が集まったのです。

「やっぱり我々の『国の母』である彭夫人が真珠を付けているとエレガントですし、知的に見えます。ですから、中国の女性は真珠を身に付けたくなるんです」(中国人女性)

“ジャパンクオリティ”光る「日本の真珠」

1929年創業の「大月真珠」は、真珠の養殖・加工・販売を手掛け、現在、真珠輸出額日本一を誇ります。

「(国際宝飾展への出展は)今年で6年目ぐらい」(大月真珠・海外営業部 稲山裕也さん)

Q.中国の方との取引は何割ぐらい?

「(国際宝飾展で取引する)8割以上じゃないでしょうか」

Q.真珠の売上は5年前と比べると?

「5年前と比べれば(売上は)倍以上には伸びていますね、中国向けの商売というのは」

今回の出展にあたり、大月真珠は例年以上に多くの真珠を会場に持ち込んだといいます。一方、神戸にある本社での真珠の加工の様子は…

Q.ザルにざっくりとした感じで真珠が入ってますが、1粒いくら?

「小売りになってくると(1粒)1万円ぐらいしてくると思いますね」(大月真珠 稲山裕也さん)

Q.別のザルに入った、よりテリがあるこちらはいくらぐらい?

「(1粒)1万5000円から2万円ぐらいになってくるかと」

Q.日本のアコヤ真珠というのは品質的にはかなり上?

「本当にハイクラスのアコヤ真珠の色とテリはなかなかほかの真珠にはない。(中国人をひきつけるのは)やはり色とテリだと思いますね」

日本の真珠が選ばれる理由は色とテリだけではありません。どんな小さな傷も見逃さない“ジャパンクオリティ”です。

「一番きれいな面が出るように、一番真珠のきれいなところが出せるように職人が1個1個穴を開けていきます」(大月真珠 稲山裕也さん)

品質を維持するため、大月真珠では独自にサイズや形状、キズやテリ、色目などで20以上のランクに識別。さらに同じランクのもので1本のネックレスを仕上げます。

Q.中国市場が求めるものの変化はありましたか?

「最高級のものを求める(中国の)お客様がすごくここ数年で増えてますね」(大月真珠 稲山裕也さん)

中国市場の拡大を受け、現在、大月真珠では4人の中華圏出身の社員を雇っています。それは通訳としてではなく真珠のプロとして育成し、より中国市場に力を入れていきたいからだと稲山さんは話します。

「この1年、2年はひょっとしたら中国経済の減速、米中の貿易問題が絡み合って足踏み状態になるかもしれません。ただ、長期的には中国を中心にこれから伸びていく東南アジアなどの市場は、5年10年のスパンで考えればまだまだ成長の余地がある市場だと考えています」(大月真珠 稲山裕也さん)




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