園児死亡 園側に賠償命令 地裁西条支部

◇川遊び事故 「救命胴衣 装着義務」

西条市の加茂川で2012年、西条聖マリア幼稚園の園児が川遊び中に流されて死亡した事故で、両親らが園側に約1億5600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、地裁西条支部であった。田中一隆裁判長は「ライフジャケットを装着させる義務があった」と述べ、元園長の注意義務違反や運営する学校法人ロザリオ学園の使用者責任を認めた。両親の損害を約6300万円と認定したうえですでに園側が支払った賠償金を差し引き、約110万円の賠償を命じた。

判決によると、訴えていたのは園児吉川慎之介ちゃん(当時5歳)の両親ら。12年7月に幼稚園のお泊まり保育で川遊びをしていたところ、複数の園児が増水で流され、慎之介ちゃんが亡くなった。

訴訟で園側は「急激な増水を具体的に予見できなかった」などと主張。これに対し、判決は、当日の天気予報などを踏まえ、「上流域で雨が降り、増水する危険性を予見することはできた」とし、「被告らは危険を防ぐため、ライフジャケットを準備し、園児らに適切に装着させる義務を負っていた」と判断した。

そのうえで、元園長について、「お泊まり保育の計画段階で安全配慮面の措置を決める責任者だった」と結論付けた。一方、流されて負傷した園児に対する損害賠償や、引率した教諭らの注意義務違反に関する訴えは退けた。

事故を巡っては、元園長に対し、地裁が16年5月、「ライフジャケットを着用させていれば死亡は回避できた」と判断し、業務上過失致死罪で罰金50万円の有罪判決を言い渡した。




https://www.yomiuri.co.jp/local/ehime/news/20181219-OYTNT50189.html