発達障害者の支援拡大 学習塾「クラ・ゼミ」、静岡と浜松に施設

静岡県内外で学習塾42校を経営するクラ・ゼミ(浜松市中区)が発達障害者の学習や就労などの支援事業を拡大している。教え子を就職までサポートしようと4月に静岡市、7月に浜松市に市指定の就労支援施設「アクセスジョブ」を開設した。5年前に始めた児童発達支援施設も全国145校まで拡大し、一人一人にきめ細かく個別指導を行っている。

静岡市葵区のJR静岡駅近くのビルに4月誕生した「アクセスジョブ静岡」。発達、知的、身体などの障害者が、ねじなどの部品を小袋に詰める職業訓練に励んでいる。パソコン技術や面接練習にも取り組む。

利用者の20代男性はクラ・ゼミの系列会社が運営する通信制のキラリ高の卒業生。仕事を探してアルバイトで働いたが、長く続かなかったといい、「ここに毎日通い続けられるよう頑張りたい」と話す。

倉橋義郎クラ・ゼミ社長(70)は1975年から学習塾を営み、個別指導する小中高校生の中に一定の割合で発達障害とみられる子どもがいることに気付いた。コミュニケーションが苦手で不登校に至るケースも多かったため、2006年に通信制高校を開校した。

生徒の7、8割は不登校経験者で、発達障害とみられる子どもたちもいた。「そういう子にも人とふれ合いたい気持ちはある。とにかく学校に来てもらい、人と交わらせようと考えた」と倉橋社長。吉田町の本校に加え、通いやすいよう浜松、静岡、沼津の3市にスクーリング(授業)用の校舎を設けた。

個々の発達に合った専門的支援を行うため、13年に「こどもサポート教室」も開始した。事業拡大に伴い、直面したのは卒業後の就労の難しさ。保護者にとって最も気掛かりなのは子どもの自立だが、就職先が少ない上、働いても長く続かずに辞めてしまうケースが少なくなかった。

クラ・ゼミも障害者雇用に努めているが限度があるため、アクセスジョブが雇用先の企業を発掘。就職後の相談にも応じ、仕事への定着を支援する。倉橋社長は「努力する障害者に光を当て、応援したい」と話している。




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