合葬式墓地 申し込み殺到 想定の4倍以上 明石

遺骨をまとめて納める「合葬(がっそう)式墓地」の整備が各地で進む中、兵庫県明石市では昨年12月の受け付け開始から5カ月間で、想定の4倍以上の890件の申し込みが殺到している。内訳では65歳以上の市民が対象の「生前予約」が479件と半数を超えた。核家族化や少子高齢化などに伴って、既存の墓石を整理する「墓じまい」需要の受け皿にもなっている様子がうかがえる。

同市の合葬式墓地は、市営の石ケ谷墓園(明石市大久保町松陰)に整備。施設は遺骨を骨袋に入れて一カ所に埋蔵する合葬室(1万体)と、10年間または20年間は骨つぼで保管した後、合葬室へ移す棚式の個別安置室(3000体)に分かれ、個別安置室の遺骨は他の場所へ移すこともできる。施設内部は立ち入りできず、正面に共同の参拝スペースが設けられている。

市は施設の耐用年数(50年)などから年間約200件の申し込みを見込んでいた。ところが、市民の中には受け付け開始当初から「利用枠がいっぱいになったら困る」との切実な声もあり、申し込みは昨年12月で520件にのぼり、その後も毎月80~100件で推移している。890件のうち700件以上は合葬室での申し込みだった。生前予約の際には「子どもや孫に墓の維持などで負担をかけたくない」「墓を守る者がいない」などの声も聞かれた。

1968年開園の石ケ谷墓園には約1万区画の墓地があるが、需要は依然として高く、区画の確保のため、2020年3月までに「墓じまい」すれば原状回復を免除する制度を新設。合葬式墓地へ移るケースも出始めているという。

近隣では神戸市も、市立鵯越墓園(北区山田町下谷上)に「鵯越合葬墓」を整備。7月18日に内覧会を開き、翌日から受け付けを始める予定だが、既に問い合わせが連日数件あるという。公益社団法人・全日本墓園協会の横田睦氏(52)は、国内の合葬墓は14年までに約700件整備されたと推定し、「2000年頃が合葬墓建造のピークだったと思われるが、需要はあるので造られ続けるだろう」と話している。




https://mainichi.jp/articles/20180608/k00/00e/040/193000c