<携帯>ドコモ「dポイント」大幅リニューアルの目的

NTTドコモが自社のポイントサービス「dポイント」の仕組みをリニューアルする。ドコモの回線と結びついたプログラムから、単体で使えるポイントプログラムへ変えることが目的だ。ケータイジャーナリストの石野純也さんが解説する。

ドコモの回線を持っているかどうかにかかわらず、家族でdポイントを共有できるようにもなる。たとえば、家族の中で父親だけがドコモ利用者で、ほかは他社の携帯電話を使っていても、買い物時にdポイントカードを持ち、家族としてポイントをためたり使ったりできる。

吉沢和弘社長は「これまではドコモの回線契約者が基盤になっていたが、ポイントプログラムの会員基盤の上にサービスが乗っている形に変えていきたい。回線も、その上に乗るサービスの一つになる」と話す。

◇利用者数6500万人に

dポイントは、開始から2年で会員数が6500万人に伸び、ポイントサービスでは最大手のTポイントに規模が迫りつつある。この会員基盤に魅力を感じる会社も増え、加盟店舗も増加。現時点では、街中で使える店舗は112社、ネットで使える企業は93社の計205社にまで拡大している。ドコモは、2020年度までに合計で300社の加盟を目指し、パートナーを開拓しているところだ。

マーケティングデータの共有も強化する。4月30日からは、東京・大阪・名古屋のマツモトキヨシが、dポイントに対応。2018年度内に全国の店舗に拡大していく方針を掲げる。マツモトキヨシでも独自のポイントプログラムを用意しているが、6500万人と会員基盤が多いdポイントを導入すれば、「我々のポイントカードを持っていない方が来店することも期待できる」(松本清雄・マツモトキヨシホールディングス社長)という。

マツモトキヨシでは、dポイントカードとマツモトキヨシのポイントカードの両方に、それぞれ1%ずつのポイントをつける形にして利用者への還元を強化する。ドコモの発行するクレジットカードのdカードで支払うと、さらに3%のポイントが上乗せされ、合計で5%還元される。

◇ポイント還元なら通常の1.2倍

さらに5月からは、dポイントプログラムと料金プランが、より密接に連携する。長期利用者特典として実施していた「ずっとドコモ割」の内容を改定。割引額の大きさを決める“ステージ”の判定材料に、利用年数だけでなく、dポイントをどれだけためたかが参照されるようになる。

また利用者は、料金の割引ではなく、dポイントとして還元することを選べるようにもなる。dポイントを選択した場合、通常の割引よりも1.2倍多くポイントがもらえるようになり、お得感が増す。

ドコモの場合、利用者に対する還元を5段階でランク分けし、半年で3000ポイント(店舗の買い物でためた場合、約30万円分につくポイント)をためる利用者は、上から2番目の「ステージ4」になるが、たとえば、この利用者が月20ギガバイト使える「データLパック」を契約している場合、600円の割引か、720円分のdポイントを選択できるようになる。料金とポイントを密接に結びつけることで、利用者の囲い込みを図りたいというのが、ドコモの狙いだ。

◇実際の利用者拡大がカギ

ポイントを通じて利用者の還元を強化するドコモだが、肝心のdポイントの利用先が増えないと“金銭”としての価値が上らない。同社が目標に掲げる、2020年度の300社を達成できるかどうかが、普及のゆくえを左右しそうだ。

また、dポイントの会員数は6500万人だが、dポイントカードを発行している利用者は2232万人にとどまっている。ドコモがポイントカード登録者をどこまで増やせるのかも、注目しておきたい点といえるだろう。




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