肺と食道がんの5年生存率、日本が世界一

世界71の国と地域を対象にしたがん5年生存率の国際比較研究で、日本が肺がんと食道がんで首位だったことが15日、分かった。研究結果は英医学誌ランセット(電子版)に発表された。

研究は英国の研究機関が主導し、2000〜14年の15年間に71の国と地域で診断されたがん計3750万症例が対象。成人の食道、胃、結腸、直腸、肝、膵、肺、黒色腫、乳房(女性)、子宮頸部(同)、卵巣(同)、前立腺(男性)の12種と、成人と小児それぞれの脳腫瘍、白血病、リンパ腫の計18種について各国の5年生存率を比較した。

研究に使われたデータは各国のがん登録のデータベースから収集され、偏りが出ないよう同じ方法で生存率が算出された。研究に参画した国立がん研究センター(東京都中央区)の松田智大・全国がん登録室長によると、日本からは秋田や宮城、神奈川、大阪、兵庫など16府県が協力し、がん登録のデータを提供した。

国際比較は08年に初めて発表され、今回は14年に続き3回目。より新しいデータが分析対象となり、参加国、患者数、分析するがん種も前回より増えた。世界的に生存率は上がり、北米やオーストラリア、北欧が「最高水準」とされた。アジアでは日本や韓国で高い。

最新の10〜14年の5年間では、日本は肺がんで32・9%、食道がんで36%と参加国中もっとも高かった。胃がんは首位ではなかったが、60・3%と高い数値だった。一方で、リンパ腫や白血病など血液がんでは低く、成人の白血病はフランスなどで6割近いが、日本は3割超。松田氏は「日本に多い白血病の種類は予後が悪い可能性がある」と話す。

研究結果は、経済協力開発機構(OECD)が各国の保健医療のデータを比較、評価する「図表でみる世界の保健医療」に採用されるなど国際的に信頼できるデータとして使われる。




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