浜名湖「ノコギリガザミ」GIに 漁協が申請方針

浜名漁協は5日までに、地域の農林水産物や食品のブランドを国が保護する地理的表示(GI)保護制度の対象として、浜名湖のノコギリガザミを申請する方針を固めた。県内では三島馬鈴薯(ばれいしょ)=三島市、函南町=、田子の浦しらす=富士市=に続く3品目の登録を目指す。いずれは他の水産物にも広げ、浜名湖のさらなる知名度向上を図る。

ノコギリガザミは「ドウマンガニ」とも呼ばれ、インド洋―太平洋の熱帯、亜熱帯地方など広い地域に生息している。国内にも漁場が数カ所あり、浜名湖は世界的にも最北端に位置する。浜名湖の年間漁獲量は平均7トン前後で、6~9月が旬。2日の鷲津漁港(湖西市)では数匹が水揚げされ、漁師の一人は「これから量がもっと増えてくる。身やみその味が濃厚で、東京から食べに来る人も多い」と話した。

一方、栽培養殖の技術は確立しているが、一度に大量の稚ガニを育てるのは難しいという。浜名湖周辺では「幻のカニ」とも言われ、料理店や旅館などで1匹数千~1万円程度で提供される。ファンやリピーターが多いものの知名度は低く、浜名漁協はGIという国の“お墨付き”を得ることで付加価値を高め、全国の注目を集めたい考えだ。

GI申請には浜松市などでつくる浜名湖地区水産振興協議会も協力し、「世界最北端の漁場」「海水と真水が混ざる汽水湖」など浜名湖の地域性や有意性をアピールする。これらの特徴を広く発信することでエビや魚など他の水産物への波及効果も見込み、浜名湖全体の水産振興につなげる。関係者はノコギリガザミの状態など一定の品質を保つ出荷規格を設定し、8月中にも農林水産省に申請する予定という。

浜名漁協の吉村理利組合長は「浜名湖の特徴や良さはたくさんある。GI登録でこんな食材もあると知ってもらえれば、地域の水産業がさらに盛り上がる」と期待する。




http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/388507.html