40~50代でも「孤独死」増加中…元女優の川越美和さんも35歳で

元女優の川越美和さんが9年前に35歳で「孤独死」していたことが波紋を広げている。独居老人の問題と思われがちだが、実は40~50代が孤独死するケースも増えているという。どんな人が「危ない」のか。そしてどうすれば悲劇は防げるのか。専門家に聞いた。

約700件の孤独死の現場に立ち会ってきた遺品整理人の石見良教(よしのり)氏は、「例年5月や6月は忙しく、週に2~3件は出動要請がある。季節の変わり目の3月頃に体調を悪化させて亡くなり、2~3カ月たって発見されるパターンが多い」と話す。

石見氏は孤独死の現場に12年間携わるなかで、徐々に40~50代の働き盛りの世代が孤独死するケースが増えてきたと実感している。

「全体の25%程度が働き盛りの40~50代。リストラなどをきっかけに社会に居場所をなくし引きこもっている人が圧倒的に多い。自分をコントロールできなくなった結果、ゴミがたまっていても捨てられず、不衛生な環境下で自分の健康を損ねる『セルフネグレクト』に陥ることが多いようだ」(石見氏)

現場となることが多い単身者用の賃貸アパートやマンションの室内には、大量の漫画本やビール缶などが山積みになって残されるなど、うまく片付けができなくなっていた傾向がみられるという。

なかには会社で真面目に働きながら、自宅で孤独死した例もあった。

「この人もゴミの中で暮らしていた。本当はなんとかしなければと思いながら、だらしない人間だとみられたくなくて助けを呼べなかったようだ。結果、心不全で死亡している」(石見氏)

石見氏によると、40~50代で孤独死を迎えた男性は、糖尿病を患うなど体を弱らせていたケースが大半だった。全体でみると男性が8割を占めるが、女性は精神疾患を抱えていることが多いのが特徴で、部屋から抗鬱(うつ)剤などがみつかることもあるという。

孤独死を防ぐにはどうすればよいのか。東邦大の岸恵美子教授(公衆衛生看護学)は、「セルフネグレクトになり、生きる意欲が低下してしまうと1人だけで立ち直るのは難しい。誰かに自分の困っていることを相談することが大切だ。もし、近くに話ができる人がいなければSNSを利用するのも一つの方法だろう。書き込みを読んだ人から問題解決に向けたアイデアをもらえるかもしれない。自分に関心を持ってもらえるだけでも気持ちが楽になるはずだ」と話す。

不幸な最期にならないよう心したい。




http://www.sankei.com/affairs/news/170608/afr1706080021-n1.html