生活保護者 調剤薬局を1カ所に限定へ 厚労省検討

厚生労働省は、生活保護受給者が利用する調剤薬局を1カ所に限定する検討に入った。複数の医療機関にかかって同じ薬を重複して受け取るのを防ぎ、生活保護費を節減するのが狙い。受給者は決められた薬局でしか薬を受け取れなくなる。受給者数が全国最多の大阪市などで6月にも試行し、効果や課題を検証する。

病院で処方箋を受け取った患者は、病院近くの薬局で薬を受け取ることが多いため、複数の医療機関を受診すると、通う薬局も増える。向精神薬に限ってみると、2015年度には全国4650人が同じ病気で複数の医療機関を受診し、重複して薬を受け取っていた。薬局が限定されれば、受給者にとっては多重投与による健康被害を避けられるメリットもあるが、利便性の低下も予想される。

厚労省は、生活保護受給者が自己負担なしで薬を受け取れる「調剤券」を、自宅近くなど決められた薬局でしか使えないようにすることを想定している。市販薬などを購入する場合の薬局は対象外。必要な薬がすべて1カ所で手に入るかなどの課題を秋までに検証し、来年度以降は全国に広げることを検討する。生活保護受給者数は約214万人。医療費は15年度実績で1.8兆円かかっており、保護費全体3.7兆円の半分を占めている。




https://mainichi.jp/articles/20170506/k00/00m/040/141000c