内部被ばく防止の乳幼児用ヨウ素剤 自治体が購入可能に

原発事故が起きた場合に、甲状腺被ばくを防ぐため三歳未満の乳幼児に飲ませる安定ヨウ素剤のゼリー剤について、内閣府からの受注生産にのみ対応していた開発メーカーが、自治体からの注文も受け付ける方針転換をしたことが分かった。自治体が購入を希望すれば、早ければ七月ごろから入手できるようになる。

安定ヨウ素剤は、国の指針で原発からおおむね五キロ圏の自治体には、国の費用で事前配布される。三歳未満の乳幼児は、一般的な丸薬では適量を超えてしまうため、国の要請で後発医薬品メーカー「日医工」(富山県)がゼリー剤を開発した。

茨城県東海村の日本原子力発電東海第二原発から三十キロ圏のひたちなか市は、五キロ圏外の住民にも配布するため、独自に購入しようとしたが断られた。日医工は取材に対し、「一つの自治体から発注を受ければ、キャパシティーを超える注文が来てしまう」と説明した。同市など自治体側の困惑を、本紙は四月九日朝刊で報じた。

日医工によると、「内閣府と調整がつき、国からの受注以外にも対応できるようになった」ことから、今月十七日に自治体からの受注も開始したという。発注を受けてから製造するため、納品までに約三カ月かかるという。

ひたちなか市には、今月二十日、日医工の担当者が、受注の開始を伝えてきたという。八千個のゼリー剤の購入を予定し、八月の配布開始を目指す。関西電力高浜原発3、4号機(福井県)からおおむね五十キロ圏の兵庫県篠山(ささやま)市も購入を考えている。 




http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042802000127.html