東本願寺、門徒世話の2僧侶に時間外賃金未払い

真宗大谷派の本山・東本願寺(京都市下京区)が、研修施設で門徒の世話をしていた男性僧侶2人に、時間外労働の割増賃金の一部を支払っていなかったことが分かった。

2人は労働組合を通じて請求し、同派は25日までに、2013年11月~今年3月の不払い分と延滞金計約660万円を支払った。同派は、過去2年間に同じ仕事をしていた僧侶についても不払い額を調査する。

労働組合「きょうとユニオン」(同市南区)などによると、2人は本山の研修施設で、全国から訪れる門徒の世話をする「補導」を務めていた。業務が多い日は、午前6時45分から午後11時頃まで勤務。労働基準法が定める労働時間の上限(1日8時間、週40時間)を超えた時間外労働は、多い月で計130時間に上ったという。

同派は、補導に時間外労働をさせることについて、労働者代表と協定を締結しておらず、割増賃金も支払っていなかった。1973年に労働者代表と結んだ覚書で、補導に関しては「時間外労働の割増賃金は支給しない」と定めていたからだという。

請求者の1人がユニオンに加入し、団体交渉を開始すると、同派は16年1月分から、毎月一律23時間分の時間外労働の割増賃金を支払うようになったが、さらに超過した分は支払っていなかった。

同派とユニオンの団体交渉がまとまり、今月24日までに協定を締結。一方、同派は業務縮小を理由に、3月末で2人を雇い止めにした。男性僧侶(38)は「補導は学べることも多かったが、仕事であることには違いなく、法律を守らないのはおかしい」と話した。

真宗大谷派総務部は「僧侶の勤めに関して『奉仕』『労働』の線引きが曖昧で、法令順守への認識が不十分だった。早急に補導の働き方や割増賃金の支給方法を見直したい」としている。

僧侶の仕事が労働にあたるかどうかについて、厚生労働省は「民間企業と同様に、僧侶が使用者の指揮命令に従って動いていたかなどを考慮し、個別に判断する」と説明している。

同派は国内外に約8800か所の寺院があり、約792万人の門信徒がいる。




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