「いてくれ」在宅祈って呼び鈴… 嘆きの宅配業者、増える再配達 札幌のドライバーに同行

宅配便のドライバーの負担増が社会問題化している。インターネット通販の拡大で荷物の数は増える一方、人手不足により長時間勤務が恒常化しているためで、大手業者を中心に宅配事業の見直しが始まっている。道内でも労働環境の過酷さは年々増しているという。通販の荷物を配達する車に同乗し、ドライバーの現状を見つめた。

「昨日、不在連絡票を入れたんですが電話がなくて。きょうも留守でした」

季節外れの吹雪となった4月中旬の平日。札幌市北区の篠路、屯田地域などを担当する赤帽北海道軽自動車運送協同組合(札幌)のドライバー川端康雄さん(78)は配達先マンションから肩を落として戻ってきた。

この日の荷物は、当日分20個と前日の未配達分12個を合わせた32個。自営業者でつくる赤帽北海道が、道外の通販会社から請け負ったものだ。「多い日は60個。これでも大手の半分くらいかな」。ただ、担当エリアは大手より広く、移動の負担は少なくない。通販の荷物は10年ほど前から増え、再配達も増えた。1人暮らしや共働き世帯が増えたためとみられる。

午前中に訪ねた11軒のうち不在は4軒。在宅率が比較的高い午前のつまずきは痛い。「インターホンを鳴らすと10秒数えるんです。応答がなければ、もう一度押して10秒数える。いてくれと祈るような気持ちで」

午後5時を過ぎると川端さんの携帯電話が次々と鳴った。帰宅して不在連絡票を確認した人からの連絡だ。この日、最後の訪問先は室内に明かりがついていたが、応答はない。「何ででしょうね」と川端さん。積み込み作業から11時間が経過した午後8時、仕事を終えた。荷物32個のうち再配達したのは9個。再訪しても引き渡せなかった2個を翌日に持ち越した。




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