JR四国の新型特急車2600系、その車内は? 荷棚にある「緑のランプ」その意味

JR四国の新型車両2600系特急形ディーゼルカー、その車内には珍しいランプが備えられているほか、低い位置にあるSOSボタン、色の異なる座席など、さままな工夫があります。どんな車内になっているのでしょうか。

2017年秋からの営業運転が予定されているJR四国の新型車両2600系特急形気動車(ディーゼルカー)の荷棚には、ある目的でランプが備えられました。

その座席を「指定席」として使用する場合、緑色に点灯して、その旨を乗客に知らせるためのランプです。「指定席」と「自由席」は車両ごとに設定される例が多く見られますが、連結する車両数、需要など考慮し、1両の一部分だけを指定席にしている列車があり、JR四国にも走っています。

そうした“一部指定席”の車両では、その座席に「指定席」と書かれた枕カバーを用いるなどの方法でその旨が乗客へ伝えられますが、このランプ方式では「指定席専用」の枕カバーなどを用意する必要がありません。また、どこからどこまでの席を指定席にするか、柔軟に設定できるそうです。

ただJR四国の担当者によると、この方式を採用した主な目的は、指定席の販売状況に応じて用意する指定席の数を随時増減させる、などではなく、「分かりやすさ」のためといいます。

2017年2月、最初に登場したJR四国の2600系特急形ディーゼルカーは、2両編成が2本の合計4両で、すべて普通車です。ただその客室は、2両編成のうち1両が「臙脂(えんじ)」、もう1両が「紺」の座席になっており、雰囲気が異なります。それぞれ味わいの違いを楽しめる車内空間を演出したそうです。

座席自体は2014年にデビューしたJR四国の8600系特急形電車と同じタイプで、背もたれと連動して座面が前方にスライドするリクライニング機構を採用。座り心地の向上が図られているほか、各座席にはコンセント、可動式枕、ドリンクホルダー、コートフックなどが用意されています。パソコンの使用を考慮し、テーブルも大型です。JR四国の担当者は「全席コンセント、可動式枕で快適な旅行を提供できる」と話します。

また、和柄をモチーフにした装飾をドアやシートのアクセントデザインに用い、「伝統」と「先進性」をそれぞれ対比、強調させるデザインにしたといいます。

列車内に備えられているSOSボタン(非常通報装置)は、どこにあるか分かりやすいよう比較的高い位置にあるのが一般的ですが、2600系特急形ディーゼルカーは、低いところにもあります。車椅子スペースです。「バリアフリー整備ガイドライン」を考慮した車内がこの車両における特徴のひとつで、車椅子でもSOSボタンを押しやすいよう配慮したといいます。

トイレもバリアフリーに気が配られているほか、多くの機能を持っています。座席の色が「臙脂(えんじ)」の車両に用意されているトイレは電動車椅子、オストメイトに対応するほか、温水洗浄便座、ベビーベッド、ベビーキープ、またストッキングを履き替える際などに便利なフィッティングボードなどが用意されました。

車内照明はLED。消費電力の削減とメンテナンスの軽減が図られました。また、車内には防犯カメラが設けられています。

このたび姿を現した2600系特急形ディーゼルカーは、座席やトイレ、車椅子スペース、車体を傾けることで乗り心地を維持したままカーブを高速で通過可能にする「空気バネ式車体傾斜装置」など、その電車版ともいえる既存の8600系特急形電車と共通、同様の構造も多く採用され、効率化やコスト削減が図られているのが特徴のひとつといえそうです。しかし先述した「指定席ランプ」など独自の装置やデザインも備え、“進化”しています。




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