都市ガス小売り4月自由化 切り替えだけで割安にも 本格的な競争の時代に

4月から一般家庭で使う都市ガスの契約先が自由化される。昨年4月からの電力小売りの全面自由化と合わせ、家庭のエネルギーは本格的な競争の時代に入る。電気の切り替えだけでは割安にならなかった家庭も、ガスとのセットで割安になる可能性も。既に料金プランが公表されている地域に住む人は検討してみてはどうだろう。

◆4電力が参入

家庭で使う都市ガスはこれまで、地域ごとに1社が独占しており、消費者は決まった会社と契約するしかなかったが、自由化により、契約先が選べるようになる。資源エネルギー庁によると、登録事業者として申請を受理したのは15日までに24社あり、このうち一般家庭向けに供給を予定しているのは東京、中部、関西、九州の4電力会社。

昨年始まった電力の自由化では、電力会社の切り替えで割安になるのは主に電気をたくさん使う家庭だった。2人暮らしなど小人数の家庭ではメリットが少ないこともあってか、昨年12月までに切り替えた家庭は約4%にとどまる。電気料金などの比較サイトを運営するエネチェンジ(東京都墨田区)の巻口守男副社長は「都市ガスの自由化で電気とガスのセット割など料金メニューが拡大すれば、割安の恩恵を受けられる世帯が増える可能性がある」と期待を寄せる。

◆関西は競争激化

関東地区では、東京ガスが、ガス料金1千円につき5ポイントの会員ポイントを付与する料金メニュー「ずっともガス」を新設。電気とセットで契約するとさらに追加ポイントがもらえるキャンペーンを平成31年3月まで実施する。広報部は「ポイント分の料金がお得になるのに加え、給湯器などの故障対応時の出張費が無料になるなど暮らし全般を豊かにするサービスを拡充した」と話す。

対抗する東京電力は7月からガス販売を開始するが、まだ料金メニューが公表されていない。

一方、関西地区ではすでに競争が始まっている。関西電力が販売する「関電ガス」が、使用量にかかわらず、大阪ガスの一般料金に比べて誰でも割安になる「なっトクプラン」を用意。電気とセット契約でガス料金を3%割り引く。3月末までに申し込んだ人に商品券などが当たるキャンペーンも実施中だ。

迎え撃つ大阪ガスは、1カ月の使用量が20立方メートル以上の場合に現行料金より最大4・5%割安になる「もっと割料金」を新設。電気とセットでガス料金をさらに3%割引くほか、もっと割と電気の両方を3月10日までに新規で申し込めば2千円がもらえる。

◆HPなどで受け付け

中部地域では、東邦ガスが2年契約で使用量にかかわらずガス料金が一般料金より得になる「がすてきトクトク料金」を新設。3月15日までに申し込むと商品やポイントが当たるキャンペーンを実施する。新たに参入する中部電力は、電気とガスをセットで契約すれば、平均的なガス使用量(年間372立方メートル)の場合、東邦ガスの一般料金よりガス料金が6%安くなる「カテエネガスプラン1」を用意した。

現在契約しているガス会社でも、新プランに切り替える場合は申し込みが必要。各社ともホームページや電話などで申し込みを受け付けている。

ただ、現在の料金と比べて月に数百円しか安くならない場合、申し込むのを面倒に感じるかもしれない。巻口副社長は「電気、ガスを節約して数百円分を減らすのは大変。銀行に預けても利息がほとんどつかないことを考えれば検討する価値はある」と話す。「すでに料金プランを発表している会社でもさらに値下げする可能性もある。契約の見直しはあわてずに、情報をしっかり収集した上で検討することが大事」とアドバイスしている。




http://www.sankei.com/life/news/170220/lif1702200009-n1.html