失明につながる緑内障 40歳過ぎたら定期検診必要

日本人の中途失明の原因として最も多い緑内障(りょくないしょう)。少しずつ視野が欠けていく病気で、40歳以上の人の20人に1人がかかっているとされる。ただ、製薬会社が行った調査では、緑内障の人で自覚症状があって眼科を受診した患者は2割ほどにとどまる。早期発見には定期的な検診が不可欠だ。

調査は、眼科用医療機器製造販売の日本アルコン(東京都港区)が40歳以上の男女360人を対象にインターネットを通じて実施した。それによると、緑内障を治療中の120人のうち、自覚症状があって受診したと回答したのは18・3%。79・1%は自覚症状がなく、定期健康診断や別の目の病気で通院した際に指摘されたことが緑内障発見のきっかけだった。

調査は緑内障ではない人も対象にしており、緑内障が中途失明原因の1位であることを知っていた人は20・8%しかいなかった。また、点眼による治療は一生続ける必要があることを理解している人は13・3%と、緑内障に対する知識・理解度はかなり低いことが浮き彫りになった。

緑内障は、眼圧(目の圧力)がその目の許容範囲を超え、目から入った情報を脳に伝える視神経が押しつぶされて傷つき、見える範囲が狭くなっていく病気。傷ついた視神経は元には戻らず、治療開始が遅れると失明することもある。

目の中には房水(ぼうすい)と呼ばれる液体があり、目の組織に酸素や栄養を与えている。房水には出口があるが、目詰まりを起こすなどして流れが悪くなると目の中にたまりすぎ、眼圧が上がる。痛みを伴わず、視野が狭くなるのは症状が進行してからで、初期は無症状だ。

検査は、眼圧の測定▽視神経の状態を調べる眼底検査▽見える範囲を調べる視野検査−など。これらの検査を組み合わせて緑内障の種類や進行の度合いを調べる。

また、網膜の断層画像を撮影して目の構造的な異常の有無を調べる最新の検査機器、OCT(光干渉断層計)を用いる検査も行われるようになった。OCTを用いると、網膜の断面を撮影したりできるため、目の機能には異常がない極めて早期の緑内障を見つけることも可能だ。眼科亀戸クリニック(江東区)の篠上治彦院長は「早く見つけられれば、目の機能に影響が出ないよう病気の進行を止めることができます」と話す。

どんな人がかかりやすいのか。40歳以上で、強い近眼の人や家族に緑内障の患者がいる人はリスクが高い。また、ステロイド剤を使ってアトピー性皮膚炎の治療を受けている人も注意する必要があるという。篠上院長は「こうしたハイリスクの人たちは、自覚症状がなくても定期的に検査を受けるべきだ」と話す。

治療は点眼薬が基本。点眼によって房水の流れを良くし、眼圧を下げる。プロスタグランジン製剤はこの効果が大きい薬とされ、広く使われている。点眼薬だけで眼圧を十分に下げられない場合は、レーザー手術などの治療が選択肢となる。

篠上院長は「欠けた視野が正常に戻ることはないが、点眼薬によって症状の進行をかなりの割合で止めることができる。視力は生活の質に直結することなので、少しでも見えにくい症状があったら眼科を受診してほしい」と呼びかけている。




http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/sankei-lif1702140014.html
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