地元区長「ふざけるな」=「遅過ぎた」歓迎も―「もんじゅ」立地の福井・敦賀

高速増殖炉「もんじゅ」が立地する福井県敦賀市。

「地元の中の地元」と言われ、もんじゅを受け入れてきた白木地区の坂本勉区長(61)は、「こんなことをやっていると国として成り立たなくなる。ふざけるんじゃない」と怒りをぶちまけた。

白木地区には15世帯約60人が暮らす。坂本さんによると、昔は半農半漁で生計を立て、世帯数は明治の頃から常に15軒に保たれてきた。土地や資源が限られていたため、世帯数を増やさないしきたりがあったという。

坂本さんは、もんじゅが地区に及ぼした効果を「交通の便が良くなり、就職の選択肢が増えたことが一番大きい」と話す。今は農業を営む住民はおらず、漁業に携わるのも4、5人だけ。代わりに地区から4、5人が原子力機構に勤め、関連会社で働く住民も7人ほどいる。「もんじゅがなかったら今の地区があるとも思えない。もんじゅがあって良かった」と語る。

住民の間では「もんじゅがうまくいけば、こんな小さな所が外国で有名になる」との期待があった。その地区に説明もなく、政府は廃炉を決めた。坂本さんは「国家プロジェクトは地元の理解があって初めてできる。やめる時は『理解はいらない』と、そんな話はない」と批判。「こんなやり方をしていたら、原子力だけでなく、いろいろなことをどこも引き受けなくなる」と不信感をあらわにした。

一方、もんじゅの設置許可取り消しなどを求め、東京地裁に訴訟を起こした原告の一人、今大地晴美敦賀市議(66)は「廃炉決定自体は待ち望んでいたこと」と歓迎。「遅過ぎた感はあるが、一つの時代の区切りを感じている」と語った。

原告の松田正さん(67)=福井県坂井市=は「もんじゅを廃炉にしながら、新しい高速炉を計画するのはふに落ちない」と話した。




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