<福島復興指針>除染に国費、閣議決定 来年度300億円

政府は20日、東京電力福島第1原発事故からの新たな福島復興指針を、閣議決定した。福島県の帰還困難区域に設ける「復興拠点」の除染費用を東電に請求せず、国費投入に転換。来年度予算に除染費用として約300億円を計上し、来年の通常国会に福島復興再生特措法の改正案を提出する。安倍晋三首相は「地元の要望や与党提言を踏まえ、政策を具体化した」と述べたが、事実上の東電救済になり批判が出そうだ。

政府は来年度から帰還困難区域(2012年時点の被ばく線量が年50ミリシーベルト超)の一部に除染やインフラ復旧を優先的に進める復興拠点を整備し、5年後をめどにした避難指示解除を目指している。

原発事故後に成立した放射性物質汚染対処特措法には、除染について「東電の負担の下に実施される」「(東電は国から)費用の請求があったときは速やかに支払う」とある。このため帰還困難区域以外の除染費用については、これまで同法に基づき環境省などが東電に請求してきた。

だが、13年12月の閣議で「実施済みまたは現在計画されている除染の費用は東電に請求する」とされ、その時点で計画がなかった帰還困難区域の除染費用はどこが負担するか決まっていなかった。

今村雅弘復興相は20日の閣議後の会見で「新たな政策とし、東電に請求しないことを決定した」と話した。帰還困難区域の住民については東電の賠償が済んでいることを理由に挙げるが、これまで同じように賠償をしてきた地域は東電に費用を請求する除染をしている。




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