高知市の旧闘犬センターを四国銀行が破産申立 営業は継続

高知市の桂浜で長く「土佐闘犬センター」を運営し、現在は「とさいぬパーク」として事業を続けているパークサービス高知(弘瀬隆司社長、高知市浦戸)が、高知地裁から破産手続きの開始決定を受けたことが12月6日までに分かった。四国銀行が破産を申し立てた。負債総額は17億円以上とみられる。とさいぬパークは営業を続けており、弘瀬氏は「組織を再構築し、お客様に迷惑を掛けないよう事業を継続する」としている。

パークサービス高知の債権者らによると、2016年6月ごろから四国銀行などへの債務返済が滞っていたという。四国銀行が9月に破産手続きの開始を申し立て、11月10日に決定が出た。四国銀行は「個別案件のコメントは差し控えたい」としている。

パークサービス高知は弘瀬氏が高知市から市有地の使用許可を得て営業してきた。破産手続きの開始決定後も営業を続けていることについて、弘瀬氏は高知新聞の取材に対し、とさいぬパークの運営主体が10月から弘瀬氏の家族が代表理事を務める「とさいぬ保存登録協会」という別の法人に移っている―などと説明している。

一方、管財人の高知市内の弁護士は取材に対し、「協会のことを含め、パークサービス高知の財産を調査中。弘瀬氏にも照会して回答を待っている状態」と話した。

パークサービス高知前身の土佐闘犬センターは、弘瀬氏の父親(故人)が1964年に創業。1973年から現在の場所で闘犬場や喫茶飲食、土産物販売業を営んできた。1996年に個人経営から株式会社に組織変更し、当時の多額の負債が法人に引き継がれた。

その後、2000年に高知県のいわゆる「闇融資問題」が表面化。高知県幹部が土佐闘犬センター救済を求める念書を四国銀行に差し入れ、多額の無担保融資が行われていたことが発覚した。

こうしたことが一因になり、土佐闘犬センターは2001年、高知地裁に民事再生法の適用を申請。しかし、債権の大部分を放棄するという再生案に最大債権者の四国銀行が反対し、手続きは廃止された。土佐闘犬センターは2002年にパークサービス高知に改組し、四国銀行や取引先への返済を続けてきた。

東京商工リサーチ高知支店によると、パークサービス高知の売上高は大河ドラマ「龍馬伝」放送翌年の2011年12月期には10億円を計上したが、その後は年々減少。2014年12月期には4億円台半ばまで減っていた。

高知新聞の取材に対し、弘瀬氏は「(社長就任前の)1997年からの3年間に借金が10億円膨らんだ。その時は四国銀行から役員が送り込まれていた」と説明。「破産を申し立てたのは四国銀行であり、私が借金を膨らませて自己破産したわけではない。この10年間で四国銀行への3億円を含め4億円を返済してきた」とし、事業継続の意向を示している。

闘犬センター時代から高知県を代表する観光名所で土産物販売などを続けてきたパークサービス高知。高知市はパークサービス高知の弘瀬隆司社長に対し、土地の使用許可を与えており、今後の対応に苦慮している。

高知市商工観光部によると、桂浜で営業する土産物店などは高知市の「公園施設設置許可」を1年ごとに更新する必要がある。

高知市は2017年3月末までの使用許可を出しており、破産手続きの開始決定を受け、この許可を取り消すべきかどうかを検討する方針。都市公園法や高知市条例には破産を想定した規程はなく、弘瀬氏は年間約52万円の使用料は滞納していないという。

商工観光部の中沢慎二部長は「多くの観光客が利用する状況なども踏まえ、法務担当者や市長と協議し、年内にも対応を決めたい」としている。




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