弘法大師ゆかりの香川・満濃池 「世界かんがい施設遺産」に

「満濃池」(香川県まんのう町)が8日、タイで開催された国際かんがい排水委員会(ICID)の国際執行理事会で「世界かんがい施設遺産」に認定・登録された。

今回登録されたのは5カ国25施設で、このうち日本は14施設。国内は、これまでの13施設と合わせて27施設になった。四国から選ばれたのは初めて。

世界かんがい施設遺産は歴史的・技術的価値のある潅漑(かんがい)施設を登録する制度。施設の適切な保全に資するためにICIDが2014年から登録している。満濃池について満濃池土地改良区が申請していた。

農業用ため池の満濃池は稲作文化が急速に広がりをみせた約1300年前の創築。洪水により堤防が決壊した際、弘法大師・空海が弘仁12(821)年に当時としては画期的なアーチ型堤防、余水吐(よすいばき)などの工法により2カ月余で再築を完成させたと伝えられる。

その後も決壊、再築を繰り返しており、寛永8(1631)年には、当時の土木技術者によって水温が稲作に適した水面付近(底部は水温が低い)から順次取水するために高さが異なる5つの取水口を備えた竪樋(たてひ)が設置されるなど、先人たちにより当時の土木技術の粋を尽くして守り継がれていることが評価された。

満濃池は幾たびかの再築、修築を経て現在の姿となった。現在の有効貯水量1540万立方メートルは日本最大級で、下流の農地の重要な水源となっている。

香川県の浜田恵造知事は認定・登録に「地域の方々が歴史的価値を誇りとして、ため池を活用した本県農業システムの象徴でもある満濃池を将来にわたり、適切に保全管理するとともに、地域づくりの資源として活用されることを期待する」とのコメントを出した。




http://www.sankei.com/west/news/161110/wst1611100033-n1.html