佐賀県議会が政活費から「海外日当」 使途不問、九州7県議会で唯一

佐賀県議会が政務活動費(政活費)を使って議員が海外視察する際、交通費や宿泊費とは別に定額の「海外日当」を認めていることが分かった。訪問する国や地域によって5100円から8300円で、2015年度は議員定数38の4割を超える17人が計50万2900円を受けた。九州の他の県議会にはなく、識者は「使途が不透明な日当を認める必要はない」と批判している。

佐賀県議会は月に議員1人当たり30万円の政活費を会派に支給する。議会事務局によると、海外日当は内規で、県の旅費規程を準用し、知事と同額を充てることができると定めている。

本紙が情報公開請求で入手した海外日当支払調書などによると、15年度は調査研究目的で、17人がフランス、フィリピン、台湾を視察。航空機運賃やホテル代、現地の通訳費などとは別に政活費から日当を受けた。有田焼の展示販売や日本家具展示会などを視察するためにフランスを7日間訪問した議員は、政活費から約65万9千円を充て、このうち5万8100円が日当だった。日当は使途が制限されない。

九州の他の県議会は「視察は実費弁償が原則」(長崎)として海外日当を認めていない。佐賀県議の一人は「全国の状況を詳しく調べているわけではないが、日当を廃止する流れがあるように聞いている。見直しは議論になっていない。他県の状況を踏まえて対応を検討したい」と話した。

佐賀県議には毎月76万円の報酬が支給されており、日当を上乗せするのは県民から疑問視されそうだ。日本大の岩井奉信教授(政治学)は「海外日当は税金の使われ方が分からず、県民に説明できないのではないか。議員活動に日当を出す必然性はない」と指摘している。




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