越知にゲストハウス…元地域おこし協力隊員

越知町に地域おこし協力隊の隊員として赴任し、今年3月末の任期終了後も同町に住んで活動する金原隆生さん(31)が、古民家を改装したゲストハウス「縁」を4月にオープンした。町も金原さんを支援し、自治体がインターネット上で不特定多数から出資を募る「ガバメントクラウドファンディング」の手法で、整備費として300万円の「寄付」を募っている。

金原さんは愛知県半田市生まれ。横浜市や名古屋市などで育ち、大学卒業後は東京で印刷会社に勤務するなどしていた。地域おこし協力隊を取り上げたドラマを見たことで興味を持ち、それまで縁もゆかりもなかった越知町に2013年、赴任した。

ゴムボートでの川下りでガイドを行う傍ら、集落イベントの手助けや、サンショウの収穫の手伝いなどをする日々。町民からは「金ちゃん」の愛称で呼ばれ、タケノコやキュウリ、トマトなどの食材を差し入れてくれるようにもなった。「よそものを温かく迎えてくれる優しい町。これからもここでずっと暮らしたい」。金原さんは、3年の任期を終えた後も定住することを決めた。

ゲストハウスは、清流・仁淀川や秋の紅葉が美しい大樽の滝など、町の雄大な自然に魅了され、「大勢の人に、のんびり滞在して山遊びや川遊びを楽しんでほしい」と考えて整備を決意。

借金をして標高400メートルの山あいにある古民家を購入し、他の協力隊のメンバーらとともに約1年がかりで改修。名称は、金原さんが越知町で様々な人と知り合い、これからたくさんのお客さんと出会うことを期待して名付けた。

これまでに約200人が利用。今後は露天の五右衛門風呂や、客がアユやアメゴを焼いて食べたり、焼き芋を作ったりするのに使う囲炉裏などを設置し、レンタル用の電動自転車6台を導入するなど設備を充実させる予定。

町も「過疎化が進むなか、協力隊の任期を終えてからも定住を決めた金原さんを応援したい」と、ガバメントクラウドファンディングを使って協力。「ふるさと納税」で町に対して寄付した形を取り、寄付者に個人住民税の控除が受けられるようにした。寄付金は全額、金原さんに渡される。

出資期限は9月末で、13日現在、約250万円が集まっている。ウェブサイト「ふるさとチョイス」(http://www.furusato-tax.jp/gcf/)で申し込むか、町総務課に寄付金を持参する。問い合わせは同課(0889・26・1111)。

<メモ・地域おこし協力隊>

過疎地域などの自治体が都市部からの移住者を採用し、1~3年間、地域振興活動などに取り組んでもらう制度。2009年度に創設され、活動費などは国が自治体を支援する。総務省によると、15年度は全国で2625人、県内では108人が活動した。




http://www.yomiuri.co.jp/local/kochi/news/20160913-OYTNT50069.html