<三菱自>信用失墜さらに 燃費値訂正

国土交通省からの指摘を受けて30日、軽自動車より大きな普通車でもカタログ燃費の訂正に追い込まれた三菱自動車。問題をできるだけ小さく見せようという企業姿勢が改めて露呈した形で、業績やブランドイメージへの打撃は避けられない。

「国交省から社内試験の(燃費性能の基礎データとなる)走行抵抗の算出方法が不正であるとの指摘を受けた。真摯(しんし)に受け止め、新燃費値を申請することにした」。益子修会長兼社長は東京都内で開いた記者会見で、神妙な面持ちで述べた。

三菱自が同日燃費値を訂正したのは「パジェロ」など8車種。一連の燃費不正問題の発端となった軽自動車2車種(日産自動車への供給分を除く)は既に訂正済みのため、自社で生産・販売中の11車種のうち正しい燃費だったのはガソリン仕様のアウトランダー1車種のみとなった。

軽の燃費不正が発覚した4月以降、新たな不正を五月雨的に露見させてきた三菱自は6月、過去10年間に販売した全車種の燃費データに不正があったと認める一方、軽以外に意図的な改ざんがあったのはパジェロなど5車種の一部モデルのみだったと主張。この時点でカタログ燃費に届かない車種が軽以外に複数あることを把握していたが、乖離(かいり)率が3%以内だったことを根拠に「個体差による誤差の範囲内」とし、追加の燃費訂正は不要との立場をとっていた。

しかし国交省は全ての現行車種の燃費を自ら調べ直すことで、燃費の乖離は更に大きいことを証明。3%以内の乖離だった車についても訂正するよう求め、三菱自も監督官庁の見解に従わざるを得なくなった。

三菱自は訂正した8車種のうち、実質的に燃費値が変わらなかった「ミニキャブ・ミーブ バン」を除く7車種計7万6474台の所有者に、余計に支払ったガソリン代などに相当する3万~10万円の補償金を支払う方針。燃費値を訂正する8車種は訂正手続き期間中の2週間程度販売が停止され、2017年3月期に6万台を見込む国内販売に悪影響が出るのは必至だ。

一方、10月ごろの正式契約を目指す日産自動車との資本・業務提携については益子氏は「(今回の不正が)障害になることはない」と強調し、日産傘下での立て直しを急ぐ考えを改めて強調した。




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