【指定廃棄物の行方】処理見通せず、続く一時保管 処分場候補地選定から2年

環境省が塩谷町内に指定廃棄物処分場候補地を選定してから、30日で2年が経過した。

町側の反発は根強く、いまだ処理の見通しは立っていない。本県だけではなく、5県に1カ所ずつ処分場を造る国の計画は暗礁に乗り上げており、廃棄物を一時保管している個人や自治体の負担は続いている。

県内の一時保管場所は計160カ所。このうち146カ所は民間で保管している。福田富一(ふくだとみかず)知事は26日の定例記者会見で「いまだ国が住民説明会を開けていないことは残念だ。保管者の負担も限界ではないか」と早期処理の必要性を強調した。

候補地の適性を最終判断する詳細調査にも着手できていない。2015年の関東・東北豪雨では、候補地が一部冠水。町側は、「詳細調査候補地に選定されるべきではないと証明している」と主張し、候補地「返上」を表明。国と町との溝は深まった。

手詰まり状態の中、同省は今年6月から県内の指定廃棄物の放射能濃度再測定を開始した。指定基準以上の廃棄物の量が大幅に減少したことが分かった場合、処分場の規模縮小も視野に入れている。約40カ所を抽出調査しており、9月末にも今後の処理方針と併せて結果を公表する予定。29日現在、38カ所で試料の採取を終えた。

国と町の対立以外にも、問題を複雑化している要因がある。塩谷町を地盤の一部とする自民党の西川公也(にしかわこうや)元農相らが候補地の白紙撤回を主張し、与党内で公然と異論を展開し始めたことだ。西川氏は農相在任時、この問題については沈黙を貫いてきた。

丸川珠代(まるかわたまよ)環境相は29日の閣議後記者会見で、「残念ながら(町側に)十分に説明させてもらう機会を持てていない。機会を持たせて頂きたくようお願いをしていきたい」と対話を模索し続ける姿勢を強調した。




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