厚労省、介護サービス縮小検討 要介護1、2の人向け生活援助など対象

厚生労働省は高齢者の介護サービスの縮小や医療費の負担を増やす検討を本格化させた。介護は二〇一八年度、医療は一七年度以降の実施を目指す。これらの見直しは膨らむ社会保障費用を抑えるため。制度を支える財源となる消費税増税が再延期された一方、サービスを絞り込む議論ばかりが先に進む。 

介護サービスのカットは二十日、厚労省の審議会部会で議論された。訪問介護のうち軽度の要介護1、2の人向けの掃除や調理、買い物などの「生活援助」を縮小する。車いすなどの福祉用具のレンタル料や高齢者向けの住宅改修費の援助の縮小や自己負担を求めるかどうかも検討する。来年の通常国会へ関連法案を提出する方針だ。

一五年度から、要介護者より軽い要支援の人向けのサービスが介護保険の対象から外され市区町村の事業に段階的に移されている。次は全国に約二百万人いる要介護1、2の人のサービス縮小が焦点となった。部会では、縮小について「高齢化でやむを得ない」とする意見があった一方、「状態の重度化や命に関わることになる」との懸念も出た。

厚労省は医療費の削減も高齢者に照準を定める。医療分野の審議会部会は十四日、「高額療養費制度」の高齢者優遇措置の見直しと七十五歳以上の窓口負担増の検討を始めた。

高額療養費制度は月々の自己負担額に上限を設け、それを超えた費用は医療保険から一部を払い戻す。現役世代より上限額が低く設定されている七十歳以上の上限引き上げを検討する。年内に結論を出し、一七年度以降に実施する。

七十五歳以上の窓口負担に関しても、一割から二割への引き上げを一八年度までかけて検討する。

介護・医療費の抑制は一二年に自民、公明、旧民主の三党が合意した「社会保障と税の一体改革」で、消費税増税の財源を使った制度の充実とセットで検討すると定められた。増税は先送りされたが、政府は毎年のように「骨太の方針」などにさまざまな給付減や負担増を目標として盛り込み、検討を進めている。




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