伊方原発の再稼働で元四国電力社員「現行避難計画に欠陥」指摘

高知大学医学部(高知県国市岡豊町小蓮)で20日、原子力防災を学ぶ公開授業があり、元四国電力社員で原子力防災が専門の松野元さん(71)=松山市=が、四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)について「事故の際、自治体と事業者が情報を共有する仕組みがない」と現行の避難計画の欠陥を指摘した。

松山市出身の松野さんは四国電力に入社し、原子力の安全確保に取り組む原子力発電技術機構(現・原子力安全基盤機構)に出向していた経験を持つ。

松野さんは、東京電力福島第1原発の事故について「当時の日本に原子力防災がなかった」と指摘。避難指示の遅れのほか、甲状腺被ばくを抑える安定ヨウ素剤を飲む指示を出さなかったことなど、発生直後の政府の対応を批判した。

3号機の再稼働手続きが大詰めの伊方原発に関しては「再稼働に反対ではないが」と断りつつ、「フィルター付きベントなしでどう事故を防ぐか訓練してほしい」。避難計画については「距離ごとの段階的な避難は非現実的だ」などと欠陥を挙げた。特に「避難計画が自治体に丸投げされている」ことを問題視し、「(自治体と事業者の)双方が相談し合って計画を作るべきだ」と訴えた。

公開授業は高知大学の医学科4年生を対象にした「災害・救急医療学講座」の一つ。学生ら約200人が聴講した。




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