電力自由化3カ月、契約切り替えが2%に到達 首都圏で競争激化

経済産業省の認可法人、電力広域的運営推進機関は8日、電力小売りの全面自由化で、契約を切り替えた世帯が6月30日時点で全国で126万4400件になったと発表した。4月に全面自由化が始まり3カ月間で、総契約数(6260万件)の2%に達した。新たに市場参入した企業は300社を超え、主戦場の首都圏では大手電力同士の従来の供給エリアを越えた販売競争も激しくなっている。

新電力などに切り替えた世帯を地域別で見ると、東京電力管内が76万2500件と最も多く、関西電力管内の26万500件が続く。首都圏と関西圏の契約切り替えが81%を占め、顧客獲得競争が都市部を中心に進む。

北陸電力、中国電力、四国電力の管内は3000~6000件にとどまる。沖縄電力管内は依然ゼロ。新電力の参入が少ない地方への波及は限定的だ。

同機関によると、3月までの事前申し込みには約51万件が契約変更を申し込んだが、4月は約31万件、5月は約22万件、6月は約23万件だった。6月は前月比でほぼ横ばい。依然として様子見の家庭が多く、電力の契約先を切り替える動きは時間がたつにつれて鈍くなっている。冷房の使用で電気代の負担が増える夏本番に向け、各社は新たなキャンペーンを展開するなど顧客の獲得を模索する。

こうした中、電力需要が最も多い首都圏では37万件を獲得した東京ガスや10万件超の契約を得たJXエネルギーなど新電力に加え、地方の大手電力による越境販売も活発化している。

関電は1日、首都圏販売を始めた。管内の電力需給の改善を待ったため3カ月遅れとなったが、岩根茂樹社長は「厳しい環境ではあるが新たなチャンスだ」と意欲を見せる。首都圏進出に当たり、家電量販店の上新電機やビックカメラなどと提携。3年間で10万件の獲得を目指す。

ただ、首都圏で先行する中部電力など大手6社は苦戦している。最も契約を獲得している中部電で6月下旬時点で約3300件にとどまる。関電が各社がしのぎを削る首都圏で存在感を示せるかは不透明だ。




http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/160709/cpd1607090500004-n1.htm