大阪・心斎橋に「ネコビル」誕生 殺処分8万匹に〝保護猫文化〟を

5階建てのビル内の店舗全てが猫関連という「ネコビル」が、大阪・ミナミにオープンし、早くも話題を呼んでいる。昼寝スペースやカフェなどで猫とふれあえるが、いずれも野良猫や飼い主に捨てられた後に保護された「保護猫」ばかりだ。猫の殺処分ゼロを目指して保護猫カフェを各地で運営する河瀬麻花(あさか)さん(41)が発案。保護猫たちが幸せをつかめるようビル全体でサポートしている。

大阪市中央区東心斎橋にある同店。1階は、猫ラベルのワインも楽しめるカフェバーで、2階が猫雑貨の店。3階に保護猫カフェが入り、猫とふれあったり、気に入った猫を引き取ったりすることもできる。ユニークなのは4階の「キャット&ベッド&ブック」。天井近くに張り巡らされたキャットウォークや9台のベッドのほか、猫関連の本や写真集約200冊が置かれた昼寝スペースだ。

「起きたら枕元に猫が--なんてことがあるかも」と笑うのは、同ビルを手がけ、岐阜や東京でも保護猫カフェ「ネコリパブリック」を展開する河瀬さん。

3、4階への入場には、猫を追いかけない▽寝ている猫を起こさない-などの注意事項に同意することが必要で、その入場料(平日30分・1ドリンク付き=税別1100円)が猫たちの飼育費やビルの運営費に充てられる。

同ビルで暮らすのは、野良猫などの保護猫23匹。うち13匹は、河瀬さんが平成26年に、大阪でネコリパブリックを立ち上げるきっかけとなった猫たちだ。

「1人で保護猫活動をしていた女性が急逝され、57匹の猫が残されたのですが、一度にそれだけの数の譲渡先を探すのは無理。殺処分から救う手段として、ビジネスとしての保護猫カフェを提案したんです」と河瀬さん。57匹中44匹が、これまでに新しい家族のもとに巣立ち、新たに10匹が府下の保護猫ボランティア団体から加わった。

環境省によると、平成26年度に殺処分された猫は約8万匹。そのうち大阪府内は4185匹と多い。“ニャン・ニャン・ニャン”の語呂合わせにちなんで2月22日は「猫の日」とされているが、河瀬さんは「目標は2022年2月22日までに日本の猫の殺処分をゼロにすること。このビルから、猫を飼うなら『保護猫』という文化を社会に広げていきたい」と力を込めた。

問い合わせはネコリパブリック大阪心斎橋(電)06・4708・3889。




http://www.sankei.com/west/news/160618/wst1606180028-n1.html