プーチン大統領   北方領土「一つとして売らない

ロシアのプーチン大統領は20日、北方領土問題に関連して「一つとして(島は日本に)売らない」と述べた。また、領土問題と経済などの問題は「関連づけることはしない」とも発言した。日本側が進めようとしている日露の経済関係強化策と領土交渉の連携を切り離す考えを明確にした形だ。露南部ソチでの記者会見で語った。

プーチン氏は会見で、「日本との対話には平和条約締結問題が含まれ、その中で領土問題も議論する」とも述べた。

安倍晋三首相は今月6日の日露首脳会談で、8項目の経済中心の協力計画を提案し、領土問題解決の「呼び水」にしようとしていた。今回のプーチン大統領の発言で、日本側は再スタートを切った交渉の出はなをくじかれた格好だ。

戦後70年となった昨年以降、ロシア側は「第二次大戦に勝利した結果、旧ソ連は合法的に四島を自国領にした」との主張を強めている。この主張を日本が受け入れない限り、経済的利益だけでロシア側が譲歩することはない、との姿勢を強調することが、プーチン氏の意図だと見られる。

安倍首相は首脳会談で、領土問題について、未来志向の「新しいアプローチ」で臨むと表明した。一方で、日本政府は、「四島の帰属を確認し、平和条約を締結する」という基本姿勢は変えていない。プーチン氏は、「日本への帰属を確認する」とする日本側の変わらぬ姿勢への反発を示した可能性もある。




http://mainichi.jp/articles/20160521/k00/00e/030/180000c