老犬、ホームで余生 京都・滋賀で増加、背景に法改正も

飼い主の高齢化などで飼い続けることが困難になった犬を世話する「老犬ホーム」が全国的に増加し、京都や滋賀でも増えてきている。飼い主の入院や死亡、犬の夜鳴きや徘徊(はいかい)でやむを得ず入所となるケースが多く、スタッフの介護を受けながら犬たちが余生を送っている。

「起きた? お水飲もうか」「ご機嫌斜めだね。体の向き変えるよ」。京都市伏見区醍醐高畑町の老犬介護ホーム「ろうたす」は昨年4月、「府内初」を銘打って動物病院の2階に開設された。入所者ならぬ入所犬は徐々に増え、現在は飼い主の入院期間だけの短期利用から生涯預かりまで10匹が暮らす。

広い廊下や五つの個室がある。寝たきりの19歳の雑種犬、白内障で軽い認知症がある14歳の柴犬、おむつをした9歳のポメラニアンもいる。同ホーム代表の中野めぐみさん(48)は、自身も飼い犬の介護経験があり、「愛犬は家族同然。ぎりぎりまで頑張って介護する飼い主も多いが、誰しも限界がある。家で最期を迎えさせてやってほしいとは思うが、困っている人をお手伝いしたい」と話す。開業から1年1カ月で、7匹をみとった。

京都動物愛護センター(京都市南区)と滋賀県動物保護管理センター(湖南市)によると、動物愛護管理法が定める「譲受飼養業」に登録して老犬ホームを運営する業者は両府県で3カ所しかないが、県内では「保管業」にあたるペットホテルの延長で老犬ホームを運営する施設もあるという。

料金は施設によって異なり、「ろうたす」の場合、犬の体重別で月額約3万9千円~約7万8千円。京都動物愛護センターは「(2013年の動物愛護管理法改正で)所有者からセンターに引き取りを依頼されても拒否できるようになった。飼い主や犬の高齢や病気を理由とした引き取りは原則、拒否している」と話す。法改正を契機に開業した老犬ホームもある。餌や医療の進歩で犬も長寿命化するなか、老犬介護の需要は今後も高まりそうだ。




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