浜岡立地 御前崎の正副議長系 原発関連工事10億円受注

中部電力浜岡原発が立地する静岡県御前崎市で二〇一〇年からの五年間に、同市議会の増田雅伸議長(60)の実兄が経営する建設会社が、中部電の子会社などが発注する原発関連工事を少なくとも約三億四千九百万円分受注していたことが分かった。若杉泰彦副議長(67)の実兄が社長の建設会社も一〇年度からの二年間で、少なくとも約七億九百万円分受注していた。

浜岡原発を巡っては、一九七〇~八〇年代の建設の際、地元住民組織に総額三十億円余りが渡ったとする文書の存在が今月判明。同原発は十四日に停止五年を迎えるが、この五年で進められた安全性向上工事などで「中部電マネー」が市議の親族企業に流れていた。

静岡県の工事経歴書によると、増田議長の実兄が社長を務める増田建設(御前崎市)は、中部電の子会社、中電不動産(名古屋市)発注の原発構内の倉庫新築工事など、少なくとも二十二件を受注した。

増田議長は増田建設で〇三年まで専務取締役だったが、〇四年の市議選出馬を機に退職し、〇五年に建築士事務所を設立。今年四月に議長に就いた。建築士事務所も原発関連の受注があったことを認めている。

若杉副議長の実兄が社長を務めるのは若杉組(静岡県掛川市)。中部電から工事を請け負う大手ゼネコン鹿島などから防水扉の工事を受注するなど、東日本大震災以降は津波対策工事が増えた。常務取締役だった若杉副議長も〇四年の市議選出馬で退職している。

浜岡原発は3、4号機の再稼働を目指し、安全性向上工事が九月にも完了する予定で、原子力規制委員会の審査を通過した場合、地元の同意を得る上で、議員は大きな影響力を持つ。

「増田議長は本紙の取材に「再稼働可否の判断に手心を加えるつもりはない」と説明。若杉副議長は「可否の判断は支援者の声を重視する」と話した。中部電の担当者は「取引内容の詳細については控える。契約先の下請け先の選定については関与していない」とした。




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