高知県の「赤岡どろめ祭り」地震を考慮し中止で地元に賛否

熊本地震を受けて、高知県香南市赤岡町恒例の第59回「土佐赤岡どろめ祭り」の開催中止が決まった。男女が日本酒の飲みっぷりを豪快に競う「大杯飲み干し大会」が人気で、県内外から1万人近い人が詰め掛ける一大イベントだけに、祭りの実行委員会の中や地元住民からは方針に賛否の声が上がっている。

中止か、開催か―。方針が検討されたのは18日夕。香南市側が実行委員会役員に呼び掛ける形で会議が招集された。実行委員会の事務局によると、委員からは「安全管理の面でいつもよりリスクが高い」などとする中止派と「地震の影響が及ぶ可能性が高いか低いかも分からないのにやめるのか」という決行派とで、意見が拮抗(きっこう)したという。

最終的に決め手となったのは来場者の「安全確保」。「震源域の広がりによって香南市への影響も懸念される」という理由だ。

中止の情報は早々にフェイスブックなどで流れた。「大杯飲み干し大会」で4回優勝している内村ユイさん(29)=香南市野市町西野=は「減災のためという理由は分かるが、こういう時こそ被災していない人が盛り上げるべきだ」とし、「義援金を集めたり、売り上げの一部を寄付したりできるのでは」と話す。

実行委員会の一人で、祭りに酒の提供をしている高木酒造の高木直之さん(52)は中止に対する賛否両論を踏まえた上で「やるなら、みんなが『さぁやりましょう』とならないと盛り上がらない」。ただ、夏にかけて香南市内で予定されている「みなこい港まつり」「手結盆踊り」などを念頭に「これから(海辺の)祭りが続くが、どこで線を引くのかが難しい。不測の事態は想定しないといけないが、全部しぼんでしまっても…」と懸念する。

今回の方針決定後、香南市役所には「そこまでしなくても…」という趣旨の電話が数本かかったという。実行委員会の志磨村公夫会長は「やりたい気持ちはあるが、地震が起きたら命の問題になる」と理解を求めている。




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