死の危険4・5倍 住宅火災警報器未設置 静岡県内事例分析

住宅用火災警報器を適切に設置していない場合、設置済みの住宅に比べて火災で死亡する危険性が4・5倍に高まることが、静岡県が20日までにまとめた過去事例の分析で分かった。県全体の設置率は2015年8月の総務省消防庁調査によると76・5%で、全国平均(81・0%)を下回る。県は市町消防本部との連携で新年度、警報器の普及をさらに進める方針だ。

県によると、10年から5年間に県内で発生した住宅火災死者のうち、警報器が作動した事例は10人だったが、未設置だと45人に上った。年ごとの死者数を見ても未設置のケースは、作動した場合の3倍超になっている。

警報器のおかげで、被害を最小限に抑えた事例は昨年1年間で県が把握しているだけで35件ある。2月には県西部の60代男性が就寝中、電気ストーブに布団が接触して火が出た。また、9月には県東部で50代男性の寝たばこの火がタオルに引火した。いずれのケースも警報器作動に気付いた住民自身が初期消火し、ぼやで済んだ。

住宅火災の焼損床面積と損害額について12年から3年間の全国調査では、警報器設置済みだと、未設置と比較して被害がほぼ半分に軽減している。県消防保安課の担当者は「警報器の効果は明らか」と強調する。

県内の現況を分析すると、高齢者の一戸建て住宅の設置率が特に低い。県担当者は「高齢者は火災で逃げ遅れる可能性が高い。地域を守るため、近隣住民で声を掛け合って警報器の普及に取り組んでほしい」と訴える。

<メモ> 住宅用火災警報器 

火災発生をいち早く察知するため、住宅用火災警報器はすべての寝室と、寝室が2階以上にある場合、階段にも設置する必要がある。県内では2009年に全家庭で設置が義務付けられた。部品や電池などの交換は10年がめど。新年度は住宅新築時の設置が義務化されてから10年目を迎えるため、県消防保安課は設置済み住宅にも定期点検と必要に応じた交換の実施を呼び掛けている。




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