首都圏の汚染ごみ2.3万トン 基準下回る分、自治体負担の恐れ

東京電力福島第一原発事故で発生した放射性物質を含むごみ「指定廃棄物」の処分場建設は、事故から五年となる今もめどが立たない。その間に廃棄物の放射性物質濃度は低下し、一般ごみとして自治体が処理責任を負う恐れも出てきた。東北や関東など十二都県で保管中の指定廃棄物は計十七万トン。東京、神奈川、千葉、茨城、群馬、栃木の一都五県では計二万三千トン。

指定廃棄物は放射性物質濃度が一キログラム当たり八〇〇〇ベクレルを超えるもので、自治体の申請に基づき環境省が指定し、国が処理責任を負う。国は宮城、福島、栃木、群馬、千葉の五県に処分場を一カ所ずつ設ける方針。栃木、千葉、宮城の各県では候補地選定をめぐり国との間で対立が起きている。

環境省の今年一月の試算によると、千葉、茨城、栃木、群馬の各県の指定廃棄物計約二万二千トンの38%が八〇〇〇ベクレル以下になった。国は二月、基準以下になった廃棄物の指定を解除し、一般ごみとして処分できるルールを発表した。

千葉県内で指定廃棄物を一時保管する市の担当者は「基準以下になったからといって、受け入れ先は簡単に見つからない」と話す。栃木県内の首長からは「国の責任逃れだ」という声も上がる。




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