マイナス金利政策 暮らしに影響出始める

日銀が16日、マイナス金利政策を始めたことを受けて、金融機関の間では住宅ローンや預金の金利の引き下げが相次いでいるほか、貯蓄性のある保険の販売停止の動きが出るなど、暮らしにさまざまな影響が及び始めています。

このうち、みずほ銀行は、10年間、固定金利を適用する住宅ローンの金利を最も優遇された場合で、現在の年1.05%から0.9%まで引き下げると18日に発表し、今月22日から実施します。これは、日銀のマイナス金利政策によって住宅ローン金利の指標となる長期金利が低下しているためです。

大手銀行では、りそな銀行が18日から同じ水準まで住宅ローン金利を引き下げたほか、三井住友銀行も来月から引き下げることを決めています。

一方、預金の金利を引き下げる動きも相次いでいます。

このうち、三井住友銀行が16日、りそな銀行は18日、普通預金の金利を過去最低と並ぶ年0.001%まで金利を引き下げました。みずほ銀行も同じ水準まで金利を引き下げることを18日に発表し、今月22日から実施します。

また、保険の販売にも影響が出ていて、生命保険大手の第一生命は、子会社で販売している一時払いの終身保険と年金保険の一部を16日から販売停止としたほか、富国生命も、一時払い終身保険の一部を来月から販売停止にすることを決めました。これらは貯蓄性のある保険で、定期預金に比べて高い利回りが得られる可能性があるため、退職金の運用などに人気がありました。しかし、国債の利回りが低下したことで、生命保険会社が運用で得られる利益が減少し、契約者に約束した利回りを確保することが難しくなっているため、販売の停止に踏み切りました。

このように、マイナス金利政策を受けて金融機関は個人向けの金融商品の販売を見直していて、暮らしにもさまざまな影響が及び始めています。

異例の低金利が続くなか、自動車ローンでは金利を引き下げる動きが出ています。

このうち、フランスの自動車メーカー、プジョー・シトロエンの日本法人は、20日からおよそ1か月間、一部の自動車ローンの金利を0%とするキャンペーンを始めます。対象となるのは、3年後の下取りを前提とした「残価設定型」と呼ばれる自動車ローンで、現在の金利は2.99%となっています。

このキャンペーンは、日銀がマイナス金利政策の導入を決める前から予定されていたということですが、日本法人が運営する販売店の新井祐介セールスマネージャーは「低金利が話題となっている今、0%金利は来場客を増やすインパクトになる」と話していました。

このほか、フォルクスワーゲンも先月、主力車種のローン金利を3.99%から0.99%に引き下げたほか、ホンダも一部の車種で、ほかの車種よりも低い1.9%の金利を設定するなど、異例の低金利が続くなか、自動車ローンでも金利を引き下げる動きが出ています。

一部のデパートでは、現金を積み立てると、後から上乗せした額で買い物ができるサービスに加入する人が増えています。

東京・日本橋などに店舗を置く大手デパートでは、「友の会」と呼ばれる会員組織で毎月5000円から5万円を積み立てると、1年後にこのデパートで1か月分の積み立て金額を上乗せした額で買い物ができるサービスを行っています。いわば年8%を超える金利がついた形で買い物ができることになります。

このデパートでは、今月1日から17日までの新たな入会の件数が、去年の同じ時期に比べて20%以上増えたということです。

「日本橋高島屋友の会」の藤田浩志チーフマネジャーは「マイナス金利を受けた特段の入会キャンペーンは行っていないが、私たちの店で計画的に買い物をする人には有利なシステムとして需要が高まっているのではないか」と話しています。

また、東京に本店を置く別のデパートでは、女性を対象にした会員組織で同じように毎月5000円から3万円を積み立てると1年後に1か月分を上乗せした額で買い物ができるなどのサービスを行っています。今月1日から13日までの間に新たに入会した人の数は、去年の同じ時期に比べておよそ2倍に増えているということです。




http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160218/k10010413821000.html