男児=大荷物 女児=小荷物 死刑判決受けた河南省の「人さらい」組織の信じられぬ悪事の数々…

中国河南省を拠点に犯行を繰り返していた人身売買組織の首謀者に対し、このほど死刑判決が下された。組織内では子供が物呼ばわりされるなど、裁判で悪辣な犯行実態が明らかになった。

「『大きな荷物』とは男の子のこと。『小荷物』は女の子のことだ」

河南省鄭州にある鄭州中級裁判所で開かれた公判。尋問に対して、主犯格の男(68)は、子供を「荷物」に例えていたと説明した。

地元河南省のメディア「大河網」などが、裁判で明らかになった犯行手口を詳しく報じた。

それらによると、男を中心とした組織は、2008年2月から2013年4月にかけて、22人の乳幼児を売買した。

主に雲南省の子供を連れて去っては、各地で売り飛ばしていたが、役割分担は細かく、貨物輸送にも似た方法で受け渡しを行っていた。

親の気づかぬうちに奪い去るなどして、乳幼児を「調達」。ベビーシッターに面倒を見させながら、買い手側と連絡し、商談がまとまると、専門の宅配人を手配。長距離列車で、河南、河北、山東省などまで届け、現地の仲間に引き渡し、金を受け取っていた。

宅配人は全部で10人おり、1回当たり、1500~3000元(一元は約17円)の報酬を受け取っていた。

法廷で男が、語ったところによれば、一人っ子政策下で、高額な罰金が必要となる2人目以降の子供をもうけた親や、経済的な理由で子供を育てることができない家庭から、「買い取り」を持ちかけてくるケースもあったという。

男の手帳に書き残されていた「仕入れ値」は、男児3000万元以上、女児1万6000元以上。売り値から仕入れ値などを差し引いた利益は、一人当たり1000~3000元で、一年で3万元を稼いでいたという。

顧客の多くは、子供に恵まれない夫婦のほか、働き手や跡取りとなる男児がいない農村の家庭だったとみられる。こうした「需要」から、男児の「価格」が女児よりも高く設定されたようだ。

男は法廷で「私はいいことをしたと思っている。人の希望を叶えたわけで、違法ではない」と強弁したが、裁判所は、長期にわたって、多数の幼児を売買した罪は厳重だとして、極刑に処した。

実際は起訴事案以外の犯行もあり、全部で幼児28人がこの犯罪集団の人身売買被害にあった。このうち救出されたのはベトナム籍の子供1人。残る27人は福祉施設で育てられるなどしており、産みの親がまだ見つかっていないという。

中国版ツイッター「ウェイボ」では、行方不明になったわが子の写真と特徴を記し、拡散を呼びかける投稿が珍しくない。中国メディアによると、2015年に発生した女性や子供の人身売買事件は853件。それでも、2012年の1918件と比べると半分以下になったという。




http://www.sankei.com/premium/news/160214/prm1602140012-n1.html