「受験生に宿を」観光庁、旅行業者に初要請 春節“爆泊”で施設不足懸念

中国の旧正月で旅行シーズンにあたる「春節」と日本の大学受験シーズンが重なる今月中旬に首都圏と近畿圏などの宿泊施設の不足が懸念されるとして、観光庁が国内の旅行業者に、受験生向け宿泊予約サイトを見つけやすくし、空室を優先的にあてるよう初の要請をしていたことが11日、分かった。観光庁は今後、訪日客の季節変動を踏まえ対策を検討する。

観光庁は先週、JTBや近畿日本ツーリストなどの大手旅行会社や、インターネットの旅行サイト運営者らに対し、受験生向けの宿泊予約サイトを見つけやすくするように表示を工夫する▽キャンセルなどで空室が出た場合には、即座に同サイトに表示する-ことなどを要請した。

「春節の“爆泊”で受験生の宿がない」との情報が、インターネットや一部報道で広まったことなどを受けた措置。観光庁によると、複数の業者が要請を受け、サイトを検索しやすくするなどしたほか、空室をすぐに補充するなどの措置を実施したという。

春節の「爆泊」を見越して、受験生側には、早めの対応を取るケースが目立った。大手予備校「河合塾」は「不測の事態に備え、早めに宿を予約するよう指導している」といい、アンケートによると全体の約5割が年明け前から予約を入れていたという。

しかし、1月に行われた大学入試センター試験で力を出し切れず、国公立大や私立大の受験スケジュールを変更するケースも多く、直前にホテルを予約する受験生も少なくない。福岡市を中心に展開するビジネスホテルチェーン「ニューガイアホテルズ」の担当者は「例年2月には、志望校の変更など個別の事情で急な予約が入る」と話す。

旅行業関係者によると、観光客は安くて便利な繁華街のビジネスホテルを好み、受験生は大学への交通の便がよく、広い机のある落ち着いたホテルに滞在する傾向がある。しかし、一部地域では受験生と中国人客が競合する可能性があるという。

観光庁は「訪日客の動きには読み切れない部分もあるが、海外の暦を意識して行動すれば、トラブルを予防できる」としている。今後、春節期間中の宿泊客の動向を把握し、今回の要請が受験生の宿不足を防ぐ効果があったかを検証。訪日客と日本人が宿泊施設を円滑に利用するための施策の構築を目指すとしている。




http://www.sankei.com/life/news/160212/lif1602120003-n1.html