消防団員雇用で最大200万円控除 岐阜県

サラリーマンらの消防団加入を促そうと、岐阜県は新年度から、消防団員を積極的に雇用している企業や個人事業主の事業税を最大で年二百万円控除する。同様の減税制度導入は長野、静岡に次いで三県目だが、最大控除額は両県の二十倍に上る。消防団員減少は全国共通の悩みだけに、注目を集めそうだ。

岐阜県によると、控除を受けるには(1)従業員に消防団員が一人以上いる(2)就業規則などで活動へ配慮している(3)「消防団協力事業所」の認定を自治体から受けている-の三条件が必要。消防団協力事業所の条件は市町村によって違うが、例えば、災害時に会社施設を避難所として開放したり、食料などを提供したりする企業が認定されている。

三条件を満たし、必要書類を提出すると、事業税が最大百万円控除される。さらに従業員数の一割以上が団員の場合は最大控除額が二百万円になる。

県は新年度分で八十件程度の申請を見込み、控除総額は約四千七百万円と試算している。

全国の消防団員数は二〇一五年四月現在で約八十六万人で、約百三十三万人いた一九六五年から一貫して減少。岐阜県内では一五年四月時点で約二万八百人で、この五十年間で26%減った。高齢化のほか、活動に参加しやすい農家や自営業者が減って、企業などに勤める人が増えたことが背景にある。

同様の減税制度は長野県が〇七年度、静岡県が一二年度に導入し、いずれも控除額は最大十万円。毎年の申請は長野で三十件、静岡で五十件程度あるが、団員の減少傾向は続いている。両県の担当者は「消防団活動に理解がある企業に感謝する狙いだが、団員の減少傾向を変えられるほどの控除とは、思っていない」と話す。

一方の岐阜県は、控除額を高く設定し、団員減少に歯止めをかけたい考え。県消防課は「二百万円はインパクトがあると思う。消防団員を雇うことはプラスだと企業側に実感してもらえるはずだ」と話している。




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