新施設「Any」順調、高稼働率 浜松・モール街

浜松市中区のモール街に、複数の利用者がスペースを共有するシェアオフィスなどを備えた新施設「Any(エニィ)」がオープンし、約2カ月が経過した。展示スペースの稼働率がほぼ100%で推移するなど順調な滑り出しだが、運営に当たる浜松まちなかにぎわい協議会は利用者間のビジネス連携や情報発信拠点化など一歩先の展開を見据える。

12月末、広さ約60平方メートルのエニィの展示スペース。新郎新婦を映画の主人公に見立てた映像制作など、自由なスタイルの挙式演出を手掛ける「アンウェディング」(同市東区)が撮影イベントを開いた。カメラを前に、ドレス姿の女性参加者から笑みがこぼれた。

無店舗型の同社は市内のシェアオフィスが活動拠点。カメラマンやフラワーデザイナー、司会者らと契約し、挙式を企画、提案する。この日はエニィをイベント会場に活用した。加藤権梧代表(37)は「店舗を持たず、固定費を抑えられる分、顧客の理想の挙式を実現したい」と意気込む。

一方、エニィのシェアオフィス(約60平方メートル)では、2年前に教育事業の合同会社「テラック」(同市中区)を設立した多田淑恵さん(28)がパソコンに向かっていた。

壁沿いに机が並び、打ち合わせ用テーブルや応接ソファ、コピー機、電子レンジなどは自由に使用できる。週に数回訪れる多田さんは「会社の住所を自宅からここへ移すつもり」と話す。エニィで知り合った建築関係者とのコラボも模索中だ。

協議会によると、展示スペースはエニィの立地の良さから引き合いが多く、写真展や専門学校生のデザイン発表の場になった。シェアオフィスは登録会員約10人。初年度目標は15人で、数年後に30~40人へ拡大を目指す。

協議会の担当、高橋慎太郎さんは「中心街のにぎわい創出への貢献はまだわずか」としながらも、「ビジネス面の横のつながりに結び付く仕掛けを打ち出したい。何かが生まれるはず」と強調する。

<メモ>Any(エニィ) 

遠州鉄道が取得したビルを改装し、2015年11月1日にオープンした。「仕事・学び・発信・交流」をコンセプトに、シェアオフィスや展示スペース、会議室、カフェなどを備える。上層階は遠鉄百貨店の第3駐車場。官民でつくる「浜松まちなかにぎわい協議会」の事業会社「浜松まちなかマネジメント」が管理運営している。




http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/198660.html