十和田湖遊覧船組合 保険料滞納のまま運航

十和田湖遊覧船企業組合(十和田市)の賃金未払い問題で、同社が昨年4~11月の運航期間中、乗船客対象の保険料分担金を滞納したままだったことが分かった。保険契約は成立していたが、地元の観光関係者は「お客に関わる保険料は最優先で、通常はあり得ない」と話す。

従業員らによると、企業組合は日本旅客船協会(東京)の関連会社が扱う団体保険「船客傷害賠償責任保険」に加入。現時点で昨年運航した遊覧船2隻の分担金計約74万円が支払われていないという。

保険契約者は協会となっているため、滞納があっても即座に無保険とはならないが、協会担当者は「基本は前払い。督促しても返答がなく、年度内に支払わなければ除名などの処分になる」と説明する。

幹部クラスだった従業員は「何か事故が起きれば大変なことになる。運航しているときは怖くて仕方がなかった」と明かす。

東北運輸局は河北新報社の取材に、事実関係を把握していないとして「青森の担当者に状況を確認してもらう」(海事産業課)としている。

企業組合はこのほか、青森県が管理する桟橋や十和田市の建物使用料も滞納しているという。賃金未払いについては、従業員が十和田労基署に申し立てを行った一方で、一部従業員が弁護士と対応を協議中だ。

事実上のオーナー日向義孝理事長代行は保険料分担金などの滞納について「支払いが遅れるのは商売では普通のこと。契約自体は成立している」と問題視しない考え。責任は売り上げと支払いを管理していた従業員側にあるとした上で「(企業組合が)駄目だったのは自分の力不足。年度末までに支払いを清算し、別の人に事業を引き継ぎたい」と経営から手を引く方針を示している。




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